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産直の美味な魚をそのまま届けたい
カタログ2009年12月5週号
前浜の新鮮な魚をていねいな手作業で、
おいしいままお届けします。


◆前浜のおいしい魚
 北海道白糠町にある山三商店の山内明三さんは、白糠の前浜を中心に道東で獲れた新鮮な魚をていねいな手作業で加工し、食品添加物などを使わず、味と安全にこだわった海産物を出荷しています。鮮魚は朝、漁師が定置網などで獲った魚を血抜きして届けてもらい、午前中には出荷できる鮮度です。
 白糠にはたいへん貴重な本ししゃもが水揚げされます。身の厚い真ホッケ、身質が厚く身の締まりのよい柳カレイも獲れます。サンマは本場道東産で脂がのっています。毛ガニは新技術の真空調理で鮮度を保って出荷できるようになりました。これらの魚を原料として切り身や干物に加工しています。加工工程で食品添加物を一切使用しません。
 干し魚については、海のすぐそばの干し場ですべて天日浜干しをしています。脂の酸化を抑えるため天日日陰干しで干しあげます。12月頃は天日浜干しに適した冷たく乾燥した西風が吹くことが多く、干し魚が最もおいしく仕上がる季節です。魚の脂ののり、種類、魚体の状態、天気、風の強さ、風向きに合わせて、塩加減や漬込み時間、干し方、干し時間をそのつど調整しています。

◆自然のまま届けるのがモットー
 山内明三さんは二代目です。水産加工はお父さんが初代です。明三さんは鮮度のよい魚を加工するのが好きでこの仕事をしています。自然のものをできるだけ自然のままで届けることがモットーです。本当の魚のおいしい味をそのままに、なるべく安く届けたいのです。昔ながらの知恵を活かした手作りを大切に、自分の手作りでできる範囲の出荷を心掛けておられます。自信のあるおいしい魚を多くの人に届けたいと思っています。
 オルターへは釧路市の共同購入団体・しっでぃぐりーんネットワークの川原智道代表からのご紹介です。山内さんは、同じく川原さんからご紹介を受けた茶路めん羊牧場の武藤浩史さんの飲み友達だったということです。


山三商店のおさかな
●絶品の本ししゃも(冷凍)

 白糠沖の太平洋で獲れるししゃも(本ししゃも)は、そのおいしさから市場で最高級の評価を受けています。そのししゃもの本場である白糠産の前浜で獲れたししゃもだけを使っています。
 獲れたその日のうちに(一般市販品は次の日)、塩(輸入天日塩)をさっとまぶして軽く塩味をつけ、水洗い後に1日干します。冷凍保存せず生のまま天日干ししています。この生干しが山三商店のししゃもがたいへんおいしい秘密です。酸化防止剤など一切の薬品を使っていません。一番味ののる時期のものだけを使って作ります。ししゃもというと、とかく子持ちししゃもがもてはやされますが、おいしいのは卵に栄養をとられていないオスの方なのです。天日干ししたものを冷凍してのお届けです。家庭で焼くときは必ず冷凍のままで焼いてください。大きさを分けない無選別で価格を下げています。

■ししゃもの食べ方あれこれ
・素焼き
 ・・・冷凍のまま中火で焼いてください。
 ・・・素焼きをマリネ風にしても。
・天ぷら
 ・・・表面が少し溶けたら衣をつけ170℃〜180℃の油で揚げる。
・鍋
 ・・・昆布、カツオでとっただし汁に好みの野菜を入れて沸騰したら、ししゃもを最後に入れて、ひと煮立ちさせる。
・唐揚げ
 ・・・醤油、おろししょうが、お酒で漬け汁を作り、お酒でししゃもをさっと洗ったものを10分〜20分漬け汁に漬けておき、小麦粉をつけ170℃〜180℃の油で揚げる。
・保存
 ・・・冷凍で保管。


●山漬けの秋味(昔ながらの塩ザケ)
 山漬けは伝統的かつ秘伝的な秋味(サケ)の保存方法で、旨みを逃がさず凝縮させ、長期保存ができるようにしたものです。しかし作るのに非常に手間と時間がかかるのと、長い経験を必要とするために、ほとんど作れる人がいなくなってしまいました。昔はこの山漬けの秋味を漁師に給金として渡し、その山漬けを町で金銭に換えたといわれています。
 山内さんは、白糠沖の定置網で獲れた魚体の大きなオス(4〜5kg)だけを使用しています。オスの方が身がおいしいからです。獲れたその日のうちに天日塩(輸入もの)で塩漬けにして重しをかけて、約4日おきます。その後、塩をさっと洗い流して天日干しに適した気候になるまで冷凍にします。通常は11月中頃、解凍して塩抜きしたサケを一匹づつひもで縛り、1〜2週間かけてじっくり浜の天日干しにして作り上げます。作り方を読むと誰でも作れそうですが、魚の選び方、魚に合わせた塩の使い方(使う塩によっても出来上りが全く違います)、重しの仕方、天日干しの天候、気温、風向き、干し加減などなど意外と難しいのです。山内さんは数少ない、本物の山漬けを作れる人なのです。

■山漬けの秋味の食べ方
そのまま薄く切って焼いて食べます。塩辛いときは切り身にしてから塩抜きしてください。焼いた身をほぐしてお茶漬けやおにぎりに。もう少し干してからマリネに。頭や中骨は三平汁にするとおいしい。燻製にしても良い。


●柳ダコの煮ダコ
 白糠産の柳ダコを天日塩だけでゆで上げたものです。冷凍の煮ダコです。味は明石ダコにけっして負けません。ちなみに市販されている明石ダコはそのほとんどが韓国など他産地からのものです。通常市販されているゆでダコは、色をよくするためにミョウバンを使ったり、必ずといっていいほど酸化防止剤を使用しています。もちろん山内さんのところでは一切の薬品を使っていません。


●白糠の毛ガニ
 かつて白糠漁港は毛ガニの宝庫と呼ばれてきました。しかしその後資源が枯渇し、2004年からは全面休漁とし、資源の回復を計っています。2006年からは調査・試験操業のみを行っています。
 今回は11月の試験操業で獲れた毛ガニをお届けします。「どっちの料理ショー」で究極のカニと紹介されたことのある、地元でもなかなか食べられない幻の味です。身がギュッと締まり、甘味のある繊細な味が自慢です。茹で上げた後、急速冷凍(真空パック)しています。ミソがこぼれないように甲羅の部分を上にして自然解凍でお召し上がりください。オルター向け限定生産です。


市販のししゃもの問題点
 現在市販されているししゃものほとんどは外国産です。アイスランド産(スマートな形をしている。放射能汚染の心配あり)、千島沖産(カペリン、樺太ししゃもとも呼ばれている。200カイリ以前は日本の漁船が漁獲していたので、国産ししゃもとして売られてきた。現在は入漁料を払っている)などであり、いずれもキュウリウオ科でししゃもの仲間です。通常のししゃもは買い上げたらいったん冷凍して、そのあとで干されていきます。
 どこの産地のものか、素人には判断がなかなか難しいのです。冷凍時の薬品の使用や、また機械干しでも天日干しでも照りを出すために薬品を使います。また酸化防止剤の使用も一般的です。とくにノルウェー沖から大量に日本にくるものは放射能汚染や薬品使用が問題です。



―文責 西川栄郎(オルター代表)―


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