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会員さんからのおたより記事についての意見集 『注文書を出し忘れた・・なんとかして!』
通信805号記事
Q 忘れていた時、注文書をFAXで受付けてほしい
  COOPでは翌日午前中までは丁寧に受付けていますが・・・

 先日うっかり注文書を出し忘れて出かけてしまいました。
 配達の方のメッセージが入っており、注文がなくても出すようにとのことで、PM7:30頃TELしましたが、電話に出られませんでしたので、翌朝TELを入れましたところ昨日の注文はコンピューター処理がすんだので受付できないと返事を頂きました。
 電話、FAXでは受付けないとの決まりは存じてましたが、忘れていた時、注文書をFAXで受付けてほしいと思いました。他の事ですが、COOPでは翌日午前中までは丁寧に受付けて下さいます。
 繁雑なことは承知していますが、温かみが足りないように感じました。                     
  G201 F.Nさん

A 「一人一人が何が出来るのか」からの発想を
締め切り後の受注はとても大変なのです

  締切時間が過ぎた場合、生産者への発注、仕分け、納品書、請求書などの全ての情報が電子情報に加工されますので、これを手作業で変更することは事実上無理となります。2004年1月から実施する予定のホームページなどでの受注でも締切後の対応は困難です。
 問題は提出忘れから締切までの間の時間内にTEL・FAXなどOCR以外の受注が可能かということです。これに対する回答はやろうとすればできないわけではありませんが、原則だめということです。その理由は、注文を手作業でお受けすることは人件費などのコストや時間がかかります。オルターではその対応のためのスタッフは準備しておりません。したがって、仕事の手を休め、お聞きしなければならなくなります。オルターがどこよりも安い値段での価格設定を可能にしているのは、こういうサービスを原則として排除しているからなので、もしも、こういうサービスをしないといけないなら、そのコストは結局会員負担へ転嫁せざるをえないのです。会員が少し自覚すればよいことに、全体の経費を当てるのには反対です。いいかえればいいものをお金持ちだけが買えるということは好ましくないのです。ただでさえ、高品質のものには原料や丁寧な生産にコストがかかっているからです。

だれだってうっかりミスはあります

 そうはいっても現実の問題として、誰しもウッカリミスはあるわけで、そのための救済措置としては「以後ご注意下さい」という注意をさせていただいた上で受付けしてきています。お聞きする前提で、「一応は言ってみる」ということではなく、本当にちゃんとしていただかないと困ると申し上げた上で、やむをえず受付けさせていただいてきているのです。
 したがって、毎回のようにくり返す会員とみなした場合は、毅然として受注をお断りすることになります。ご注文はお聞きしたいのですが、システムを壊すことは有害だという判断が優先します。

受注システムの改革中です

 このことの本質的解決は「甘える」「甘やかす」ということや、FAX受付を有料化するといった事にあるのではなく、オルターとして2004年1月から実施するホームページにおける受注システムにあるのだと思います。これは締切前であれば注文の追加、変更などが家庭でご自由にできるもので、携帯でも家庭のパソコンなどからでも夜中にも操作いただけます。
 このようにして無駄なコストや手間をかけずに、システム上スムーズに運用できるものでなければ、誰かのわがままを別の誰かの犠牲的な苦労でカバーするという方法は採用すべきことではないという考えです。

本当のサービス(便益)を提供するには

 他団体で実施されていることでも、是々非々で考えるべきで、ただわがままをいうことをよしとし消費者の自立を防げるサービスもありますし、どこよりも高品質のものを可能な限り低価格で扱うというサービスもあるということで、まさに選択の問題です。
 原料コストの高いものを安くして、さらにサービスを求められてもおのずと限界があります。もちろん快適な業務というのは大切であることは承知しており、そのためにコンピューターを使った、より高いレベルのサービスを行うのがオルターとしてこの問題を取扱う視点だとご理解頂きたいのです。今回の問題はTEL・FAXなどでの注文を認めるという解決ではなく、インターネット回線を使ったシステムを使った解決を図り、自立的、自率的な方法を採用すべきと考えています。
 私がこの活動を始めた30年前には自分の子どもに安心して食べさせることのできるものがほんの少ししかありませんでした。今は、ただ注文書に記入するだけで届けてもらえる時代になりました。しかし、人間の要求は実に限りのないもので、もっとこうしてほしい、ああしてほしいというご要望はあろうかと思います。オルターとしては本質からずれない限り、可能な限り、便利にすること自体は悪くないことだと考えています。そのために本質的な努力、やりがいのある努力はつづけていきたいと考えています。

 最後にあえて申し上げたいのですが、人間として、会員として幸せになりたい、快適になりたいというのであれば、誰かに何かをさせようという心構えではなく、一人一人がそのために何が出来るかを問うことではないのでしょうか。オルターのように社会に大きな目標を掲げ前進しようとしている活動に対し、ただ、ぶらさがるだけの人があまりにも多くなりすぎるとその推進力をよってたかって低下させてしまうということになってしまうのではないでしょうか。
 たとえば、「期限までにちゃんと注文書を提出する」「生産者やオルターの努力を理解し、注文する」という一見ささいな努力が実に大きな力となるものです。逆に、「忘れた注文を受付けることを当り前にする」ということは、実は大きな弊害を生み出すということなのです。
 オルターは、もちろんそれを「わがまま」だとか「よくない」と受け止めているわけではなく、その要求に対する一番良い本質的、合理的な解決は何かと考えているだけなのです。要は、要求通りの形でその要求が実現しなくても、その要求の本意にかなうよりすぐれた解決法を見つけることが大切だと考えているだけです。
 このことは、活動におけるほんの一例で、実は日常の活動の中に同質の問題はたくさんあって、そのとき大切なことは、一人一人が何が出来るのかを問うこと、それが一人一人を幸せに近づける心構えであると考えるのですが、いかがでしょうか。
 
 (代表)

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