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復活した国産塩数の子も超貴重です。
◆無添加の国産塩数の子できました 昨春、北海道余市の前浜に、ニシンの群れが、実に50年ぶりに戻ってきたことはオルターカタログ2010年12月4週号で詳しくご紹介したとおりです。今春も、昨春よりは規模は小さかったものの、群来がありました。次に群来があれば無添加の塩数の子をぜひ作ってほしいと、昨年のうちから狩野水産にお願いしておりました。狩野水産では長年培ってきた高い加工技術があります。無添加の塩数の子を作るには、血抜きを素早くして、ていねいに塩固めするのが最大のポイントです。 国産前浜のニシンは輸入物の倍の価格です。しかし、日本の商社の買い付けによって、アラスカなど海外の産地で乱獲が起こり、国際世論から批判を受けていますので、私たちは、安全性の立場からだけではなく、資源保護の観点からも、国産の水産資源を大切にしていかなければいけません。 ニシンは、生息する海域によって種類が異なり、石狩湾の前浜にあがるニシンの数の子は小ぶりで、茶色みを帯びています。これを無添加で加工しますので、市販品のような鮮やかな黄色にはなりません。また、狩野水産の数の子は無漂白ですので、卵ほんらいの味が楽しめる絶品です。 日本人がおせち料理に数の子を食べてきたのは子孫繁栄を願ってのことです。お正月に国産数の子を味わえることを幸せに思います。
◆無添加は当たり前、調味料までオルターレベルの辛子明太子 今年から、狩野水産で、国産たらこ(スケソウダラの卵)を原料に、無添加の塩たらこと辛子明太子を作っていただけることになりました。 無添加塩たらこは、北海道噴火湾の定置網でとれたスケソウダラの生卵を使用します。輸入冷凍原卵では味わえない食感の違いがあります。天日塩と本格焼酎のみで無添加加工していますので、一腹一腹、色が違い、胆汁の色も多少残っていますが、この色が安全の証なのです。 九州博多の名産である辛子明太子は、製品が開発されたもともとの時点から着色料などの食品添加物だらけで作られたものでした。そのうえ、わざわざ遠く北海道から運んできた魚を九州で加工しています。 今回、これに対して、安全・安心の塩たらこと、こだわりぬいた調味料などの原料だけを使い、着色料・発色剤・化学調味料などの食品添加物はもとより、還元水飴・酵母エキス・たん白加水分解物・発酵調味料など、一般に食品添加物とは呼ばれないものの問題のある調味料も完全に排除した「真の無添加辛子明太子」を実現しました。オルターも推奨できる国内最高峰の無添加辛子明太子です。辛すぎず、水っぽくもなく、たいへんおいしく出来上がりました。
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狩野水産の国産無添加塩数の子・塩たらこ・辛子明太子 |
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「塩数の子」 ●原料 ニシン…北海道石狩湾(留萌〜古平)前浜の国産ニシン 食塩…日本海水
●食べ方 薄皮、血管を取り除き、約半日塩抜きしてください。 そのまま、もしくは醤油などで味付けしてお召し上がりください。
●製造工程 @原料凍結 A生卵腹出し B真水で洗浄 C塩水浸漬 D選別・整形・異物撤去 E計量 F袋詰め
「塩たらこ」 ●原料 スケソウダラの卵…北海道噴火湾産 定置網漁獲の生卵 食塩…日本海水 天日手塩(再生塩) 焼酎…白扇酒造(岐阜)本格焼酎
●食べ方 解凍し、そのまま温かいご飯やお茶漬けに。また、酒の肴に。さっと焼くと粒の食感がさらに引き立ちます。
●製造工程 @生卵腹出し A選別 B塩と焼酎で浸漬調味 C真水洗浄 D整形・水切り E選別・異物除去 F金属探知 G計量 Hパック詰め
「辛子明太子」 ●原料 塩たらこ…狩野水産 国産たらこ ★調味料 ・みりん…角谷文治郎商店 三河みりん 「あなたのいのちを守る安全な食べもの百科」p159参照 ・酒…大木代吉本店 蔵の素 「あなたのいのちを守る安全な食べもの百科」p177参照 ・有機醤油…片上醤油 国産有機醤油 ・砂糖…ホクレン てんさい糖 ・白だし…日東醸造 三河白だし 「オルターカタログ」2010年5月4週号参照 ・唐辛子…海老沼商店 韓国産/向井珍味堂 中国産 「あなたのいのちを守る安全な食べもの百科」p174参照 ・魚醤…ブレッシングフェバー(株) イワシ(九州産) 赤穂の天塩 ・有機ゆず酢…光食品
●食べ方 解凍して、生のまま、酒の肴やお寿司に。 また、和えもの、スパゲッティ―などにも。
●製造工程 @生卵腹出し A選別 B塩と焼酎で浸漬調味 C真水洗浄 D整形・水切り E辛子調味漬け F選別・異物除去 G整形・水切り H金属探知 I計量 J箱詰
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原料ニシンの海外漁場での乱獲が問題になっています。海外産の悪いニシンは、酸化しているなどの問題があります。また、見た目をきれいにするために、一般には次亜塩素酸ソーダや、過酸化水素で漂白しています。過酸化水素を使った場合には、分解酵素のカタラーゼを使用しています。艶出しには、増粘多糖類を使うこともあります。 味付け数の子には、粗悪な調味料が使われています。回転ずしなどで見かける成形数の子は、ノルウェー産などの、バラバラになった卵の粒を小麦デンプンを使って固めた模造品です。
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国内で販売されるたらこのほぼ全てが海外産です。輸入されたたらこは管理が悪く、つぶれていることがあり、これを製品化するには、膨らませて固める必要があります。たらこを脱血し洗浄する段階で、ポリリン酸ナトリウムや酢酸ナトリウムを使います。 塩漬けに際しては、着色剤や発色剤とともに、保水剤、身締め剤、ソルビットなどの艶出し剤が使われます。身締め剤というのは、リン酸ナトリウムや塩化カリウムのことで、たらこに粒立ちやコリコリ感を持たせるものです。これらの薬品はpH調整することで保存効果を高めたり、保水効果を発揮したりもします。さらに、塩漬けで減ってしまう目方を、増量する効果もあります。 たらこの色は、もともと、白っぽかったり黒っぽかったりしますし、肌色、オレンジ、醤油色、などさまざまです。この色のばらつきを着色してごまかしています。着色する前に漂白して、胆汁の紫色や血管を目立たなくもします。塩漬け前には亜硝酸を使ってピンクに発色させます。さらに、赤色102号、3号、黄色4号、5号などを組み合わせて着色します。 このほかにも、塩カドを和らげる目的で、リンゴ酸ナトリウムやステビア、甘草などの甘味料を使います。もちろん、グルタミンソーダなどの化学調味料も使います。 辛子明太子は、その上に粗悪な調味料で味付けしています。
―文責 西川栄郎(オルター代表)―
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