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◆Oh!ロールパン 大阪府羽曳野市にあるKeira's Bread 牟田 卓伺・敦子ご夫妻は、ロールパンだけしか焼かない珍しいパン屋さんです。素材の安全性を大切にし、製法にもこだわりがあります。 原料については、これまでにも安全な素材を自ら研究し、集めてきましたが、オルターとの出会いで100%オルター水準の材料に変わりました。生地の製法には杵つき製法をとり入れ、生地を切ったり叩いたりせず、生地にやさしいミキサーで、牛乳やたまごを全く使っていないのに一般のパサパサのロールパンとは全く違う、しっとり感、もちもち感のあるたいへんおいしいパンを焼いています。 生地をロールに成形していますので、もちろんロールパンなのですが、もはや一般のロールパンとは別次元のおいしい感動的なロールパンで、牟田さんの息子 恭英瑠くんが“Oh!ロールパン”と呼んだこともあって、オルターとしては「Oh!ロールパン」と呼ぶことにしました。ちなみに店の名前Keira'sも恭英瑠くんの名前にちなんでいます。 お店は住宅街の一角にあり、全く目立たない店なのですが、そのおいしさが近所で評判になっていました。ある雑誌に取り上げられたことがきっかけで、朝日・毎日・読売・産経など新聞や、テレビ「西川きよしのおしゃべりあるき目です」でも紹介されました。 常温でも3日は風味が落ちず、冷凍しても風味が落ちません。牟田さんのロールパンは1個60gあって十分満腹感のあるパンです。昼食にこのロールパンを食べた人から間食をしなくなったと感想が届いています。
◆大好きなパン作りからお店に 奥様の牟田 敦子さんは、元々看護師をしていました。パンが大好きだった敦子さんは、出産を機に「より安心、安全なパンを自分で作って子どもや夫に食べさせたい」と考えるようになり、パン講師の資格とパンコーディネーターエキスパートの資格を取得したのです。 お店では味わえないような、自分で作ったパンのおいしさをたくさんの人に知ってもらおうと、自宅でパン教室を始めました。パン教室の宣伝のためフリーマーケットへ出店しました。いろいろな人の意見や要望を耳にしているうちに、訪問看護のとき聞いたお年寄りの、ご飯を食べるよりパンの方が手軽に食べられるという話を思い出して、誰でも手軽に食べることができるロールパンを作ろうと思いました。 実際にフリーマーケットで販売したロールパンは予想以上に好評でした。リピーターの人が増え続け、毎回すぐに完売してしまいました。 そのうち敦子さんの手だけでは間に合わなくなり、大阪市交通局の職員だった夫、卓伺さんも手伝うようになりました。家庭用オーブンと発酵機での製造には限界があり、いろいろと考えた結果、自宅を改装してロールパン専門店をやってみようと思いたったのです。自分たち家族が心をこめて作ったこだわりのロールパンを多くの人に届ける、そんなお店を始めようと思ったのでした。開店は2013年4月のことでした。 パン作りは誰かのまねをせず、独学で行いました。調べる力、品ものを見る力のためにも、自分が一から苦労しないと何かあったとき対応する知恵がなくてはと考えてのことでした。今はお客さんがおいしいと言ってくれる笑顔に支えられて毎日パンを焼いています。
◆なぜロールパンにこだわったか 「素材にとことんこだわった、たまごを使わない究極のロールパン」だけに特化してパン屋を営む理由は、ロールパンが手軽に食べやすいから、お年寄りもご飯より面倒くさくなく食べやすい、シンプルな生地で勝負したい、巻いているから食感に弾力がある、切らないので保存性にも優れている、食パンは保存が面倒で食べ過ぎてしまいカロリーオーバーの心配がある、ロールパンは小さくて食べやすい、いろいろ中にはさめる、中にいろいろなものを入れた種類が作れて楽しい、有名店のものは片手間で作っていて中がパサパサ、おいしいものを作りたかった、などです。
◆市販のパン屋は「リベイク」が一般化 牟田さんご夫妻ががっかりしたことがあります。元々病院や老人ホームで使ってもらおうと開発したロールパンだったのですが、それらの施設ではコストを理由に相手にしてもらえなかったのです。お年寄りにおいしいパンを食べさせてあげない今の世の中の現実にショックを受けています。 市販のパン屋の現状にも憤りを感じています。売れ残ったパンを濃い味に加工して売る「リベイク」がごく一般化していることに対してです。
◆素材の安全性にもこだわりました Keira's Bread をオルターにご紹介いただいたのは会員の石田 かをるさんで、オルター西川厚子副代表とは短大の同級生です。数年前最初にご紹介いただいたときは、まだポストハーベスト農薬の心配のある輸入小麦を使用していたため、検討の対象にはなりませんでした。今回はかなり安全な原料に切り換えられていたため、改めて取り扱いの検討対象となり、オルター食材100%のロールパンの開発となりました。パン屋を始めてまだ3年目ですが、これからが楽しみなパン屋さんです。
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<原料> ■プレーン ●小麦粉 北海道産小麦 近畿製粉「オリゾン」 ●豆乳 オルターの大豆から手作りで豆乳を作ります。リーキーガット症候群の心配なアク(大豆サポニン)はすくっています。 ●バター よつ葉バター ●砂糖 種子島甘蔗分蜜糖 ●塩 赤穂の天塩 ●生イースト カネカ食品 ●水 橋本湯の里 温泉水
■ごま <原料> プレーンの原料に黒ごま ((株)和田萬商店オルターカタログ2007年6月1週号参照)をプラス
■小松菜 <原料> プレーンの原料に小松菜 (當麻有機の会・奈良県 ☆☆☆ 拙著 「あなたのいのちを 守る安全な食べもの百科」p.49参照 他オルター生産者)をプラス
■ほうれん草 <原料> プレーンの原料にほうれん草 (ぐり〜んは〜と・島根県 ★★★ オルターカタログ2013年7月2週号 参照 他オルター生産者)をプラス
―文責 西川榮郎(NPO法人 安全な食べものネットワーク オルター代表)―
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