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高畠町有機農業提携センターのぶどうで造った 無添加のワインです。
◆ぶどうの実割れがきっかけで誕生 高畠町有機農業提携センター【カタログ2010年2月4週号(米)、2006年10月2週号(りんご)、2010年3月2週号(そば)、2010年3月1週号(みそ)でご紹介】では自らが栽培したぶどう(オルター基準◇)を、(有)佐藤ぶどう酒・佐藤アサ子社長に持ち込み、ワインとしては大変珍しく、無添加で委託製造してもらっています。 スッキリと飲みやすく、後味の大変優れた辛口の白ワインです。 高畠ワイン造りのきっかけは、約30年前、高畠のメンバーが栽培した生食用のぶどうが実割れを起こしたとき、その処理を相談した新湯消費者センターの谷美津枝代表より「ワインにしたら」とアドバイスされたことでした。
◆ニセモノが登場するのはほんものの証 (有)佐藤ぶどう酒は山形県南陽市赤湯にあり、1939年、初代佐藤友弥さんによって創業されました。高畠町有機農業提携センターのぶどうを使い、無添加ワインを造り始め、私たちとの提携が始まったのは2代目佐藤友弥さんのときでした。現・佐藤アサ子社長は4代目で、亡くなられたご主人、3代目佐藤信夫さんの跡を引き継いでいます。製造現場は息子さんの佐藤和洋さんが担当しています。 (有)佐藤ぶどう酒ではワイン製造に対して、通常のような高温発酵はさせず、冷水を蛇管に通しながら、静かに低温で発酵させています。ぶどう本来の味や香りを損わないよう愛情をかけているのです。また、無添加ワインは「おり切り」が悪いので手間と苦労がかかります。亜硝酸塩を添加したワインなら、発酵液が早く澄んで、おり引きが簡単なのですが、無添加ワインは長く濁ったままなのです。 (有)佐藤ぶどう酒はこの無添加ワインではありませんが、3年前から出品を始めて、国産ワインコンクールでこの3年間毎年受賞しています。 高畠のワインが知られるようになり、今ではある大手焼酎メーカーが高畠町に高畠ワイナリーを始めています。高畠の名を騙るニセモノが登場する時代になったということです。
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高畠有機農業提携センターの委託製造所(有)佐藤ぶどう酒
■原料 ●完熟デラウェア(オルター基準◇) ●生産者 ・高畠町有機農業提携センター 中川信行さん・河合三夫さん ●栽培方法 ・防除・・・石灰イオウ合剤、ボルドー(JAS有機で使用可能の農薬)が主。化学合成農薬は、トラサイドA乳剤(マラチオン・スミチオン)、もしくはラビキラー乳剤(スミチオン・フェントエート)、コロマイト乳剤(ミルベメクチン)、アディオン乳剤(ペルメトリン)、ダイアジノン水和剤の殺虫剤4回散布。ジベレリン処理あり(今年のぶどうの57%、その他は種ありでジベレリン処理なし) ・肥料・・・堆肥。中川さんは牛糞(乳牛)から作った自家製の完熟堆肥、JAオリジナル肥料、おきたまフルーツ有機80(魚粕、植物有機)を使用。河合さんはおきたまフルーツ有機80(魚粕、植物有機)を使用。河合さんはおきたまフルーツ有機80(魚粕、植物有機)、骨粉を使用。 ・砂糖・・・上白糖(昭和産業) ぶどうの糖度が19度以下と低いときは発酵促進のため1.5%程度補うことがあります。今年のような19.5度のぶどうには必要ありません。
■製造工程 @じく除去、実を破砕 Aプレス機で果汁搾汁 ※ぶどうジュースは発酵させずにこの工程からビン詰めします B仕込みタンクで2日間低温発酵 Cタンクの上澄を濾過(おり除去) Dタンクで熟成 E製造濾過 Fビンへ充填 G殺菌槽60.5℃にビンを入れ低温殺菌
亜硝酸塩など酸化防止剤、食品添加物は使っていません。無添加ですので、長期間(1年以上)放置していましたら、ぶどう酢(ワインビネガー)になりますのでご注意ください。お早めに召し上がりください。
■ワインの保存方法 長期に保存する場合はワインセラーなどで横にねかし、コルク栓をぬらして酸化しないように空気を遮断します。しかし届いて1〜2週間で飲むのなら、立てておいても大丈夫です。直射日光、蛍光灯は嫌います。冷暗所が適切です。保管温度は白ワイン5〜18℃、赤ワイン8〜20℃です。冷蔵庫に入れるなら、野菜庫の方がましです。フレッシュにさわやかに飲みたいのなら低い温度に、まろやかに飲みたいのならすこし高くして飲むのがコツです。
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昔は着色料や糖類などで出来た合成の粗悪なワインもどきが売られていましたが、最近はあまり見かけなくなったように思います。一応ワインと呼べるようなレベルのものが一般的になったようです。 ワインの原料はぶどうです。まず、ぶどう栽培に使われる農薬の問題があります。またヨーロッパ方面のワインにはチェルノブイリ原発事故による放射能汚染の心配があります。赤ワインのポリフェノールが話題になり、世はワインブームですが、その産地を確かめる事をお勧めします。ポリフェノールの摂取を期待するなら、無農薬の緑茶やりんごの方がよほど豊富に含有しています。 ワインの加工段階で問題となるのは、酸化防止剤の添加です。昔はワイン貯蔵庫でイオウを燃やし、発生したイオン化合物をコルクから浸透させて保存性を高めていたのですが、現在ではビン充填時に亜硫酸塩を添加しています。 この添加は業界ではいわば必要悪として行われてきています。安全性の立場からは勿論ない方が望ましいものです。
―文責 西川栄郎(オルター代表)―
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