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◆無農薬ベリーの無添加加工品 ときいろファーム、鴇崎 伊吹、姿名子ご夫妻は、北海道帯広市にある果樹園5ヘクタール、山林3ヘクタールで10種類のラズベリー、ハスカップ、ブルーベリー、シーベリー、カシスなどの小果樹を中心に、トマト、アスパラガスなどの作物を農薬や化学肥料を使わず栽培しています。 そしてそのベリー類を、てんさいグラニュー糖だけを使い、無添加で、ジャム、ソース、シロップなどに加工しています。 鴇崎夫妻には3人の子どもがおり、親として何の心配もなく食べさせられるものを作りたいという信念をお持ちです。周辺を深い自然に囲まれたときいろファームは、観光農園としても訪れる人々に夢を届けています。
◆夢中で食べた木イチゴ 鴇崎 伊吹さんは長野県出身、東京都内で旅行会社に 6年間務め、ランドオペレーターをしていた経験があります。1994年、30歳のとき、妻の姿名子さん(石川県出身)とともに、10カ月間ヨーロッパへ自転車旅行をしたことがあります。その旅行中、スウェーデンでキャンプをして、朝起きると、辺り一面が木イチゴだらけ、思わず夢中で食べた忘れられない思い出があります。ベリーに人生をかけるほど魅せられた瞬間でした。
◆果樹園の跡をついで 帰国後、岐阜、福井で企業保養所施設を管理する仕事をしましたが、休日には長野県周辺の観光果樹園をめぐっていました。 やはりヨーロッパの農村の景色が忘れられず、いつかペンションを経営したいと夢を持って、2004年に知人のいる北海道中札内村に移住しました。芽室町の農産物卸売販売会社に勤めながら移住地を探していたところ、帯広市から後継者を探している農場があることを紹介されたのが、現在地、ムラタ木イチゴ園(村田 博さん経営)でした。その木イチゴ園は3年くらい前から家族で通っていた旧知の間柄で、喜んで果樹園を任されることになりました。村田さんからは、ラズベリーには現代人に不足しがちなビタミン、ミネラル、アントシアニン等のポリフェノール類が豊富に含まれ体に良いということ・アイスクリームやヨーグルト、チーズなどの乳製品と相性がいいこと・十勝には洋菓子店が多く使って頂けそうだったこと・雨や暑さに弱く日本(特に本州)では栽培が難しく生産者が少なく珍しかったことなども学びました。 鴇崎さんはその村田 博さんから果樹の剪定技術や経営を学びました。農場を譲り受けた今でも、農場内に村田さんのハウスが1棟設置され、いつでも指導を受けることができます。 鴇崎さんは 2010年から就農し、無農薬、無化学肥料でベリー類を栽培していますが、それ以前、村田さんも 1999年から無農薬で栽培していました。
◆出産を楽にし、母乳の出を良くするウーマンリーフ ベリー類の葉はヨーロッパでは「ウーマンリーフ」とも呼ばれ、葉に含まれる「フラガリン」という成分が出産を楽にしたり、母乳の出を良くするといわれています。またピューレにするときに捨てていた種子も、ヨーロッパではシードオイルとして化粧水などに使われています。 ベリー類の葉のお茶、アロマオイルや石けん、キャンドルと、姿名子さんはベリーの可能性に瞳を輝かせています。 鴇崎さんとオルターとの出会いは、山羊チーズの香林農園の腰山 真理さんに案内されて訪れた、2015年1月に帯広駅前のとかちプラザで開催された有機農業のイベントでした。
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ときいろファームの 無農薬ベリー(☆☆☆)ND の加工品 |
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■栽培品目 ラズベリー(スキーナー、マーリングディライト、セプテンバー、ワイダーレッド、キューティーレッド、カールベック、ヌートカ) ブラックラズベリー、イエローラズベリー、フルーツハスカップ、ブルーベリー、シーベリー、カシス(別名クロスグリ、ブラックカラント)、レッドカラント、サワーチェリー、ポイソンベリー やまぶどう、コクワ、ルバーブ、フルーツトマト、アスパラガス
■栽培方法 ●農薬 使用なし ●肥料 ・馬糞堆肥 / 帯広ばんえい競馬場 ・鶏糞堆肥 / くさなぎ農園(オルターカタログ2015年4月2週号ご紹介) ・ホタテ貝殻焼成カルシウム
■製造工程 ●冷凍ピューレ @収穫 A選別 B冷凍 C解凍 D裏ごし E計量 Fてんさいグラニュー糖添加 G加熱(100℃ 5〜10分) Hパック充填 I二次殺菌蒸し器(85℃ 15分) J冷却 Kラベル貼り L冷凍庫へ保管
●ジュース @収穫 A選別 B冷凍 C解凍 D裏ごし E計量 F水、てんさいグラニュー糖添加 G加熱(100℃ 5〜10分) H瓶殺菌(100℃ 5〜10分) I瓶充填 J蓋まし締め K二次殺菌蒸し器(105℃ 5〜10分) L冷却 Mラベル貼り N保管
●リーフティー @収穫 A洗浄 B葉採り C乾燥(65℃ 8時間) D袋詰め Eシール Fシール貼り G保管
―文責 西川榮郎(NPO法人 安全な食べものネットワーク オルター代表)―
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