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国産モルツ100%のビールができました。エリモビール「カムイ」
カタログ“1999年6月2週”
  エリモビールの社長、安孫子貢さんは、すでにオルターで取り扱っている「古式荒巻鮭エリモン」および「襟裳昆布」の生産者でもあります。(1998年12月3回第41号カタログ表紙でご紹介済み)。襟裳でビール作りを始めたというのは、昨年冬お聞きしていました。しかし、その時は、原料が100%全てドイツ産のオーガニックモルツとオーガニックホップだった為、放射能汚染の心配の少ない、国産の原料に切替える努力を是非お願いしたいと申し上げていました。そして驚くことに、この度現地を訪問した折、モルツを100%北海道富良野産に換えることが出来たとおっしゃったのです。要するに、モルツの価格がドイツのものより3倍することを飲み込めばできたとおっしゃるのです。提案から実行まで半年程の素早さ、そしてとことんこだわってしまわれるその努力のされ方に脱帽するばかりです。今、日本のビールで文句なしに国産化率最高のビールになりました。

発酵タンクの前に立つ安孫子貢さん
エリモビール「カムイ」
 安孫子さんのビール工場は、トドマツやナラ、シラカバなどの原生林の広がる日高山脈の南端、襟裳の森の中にあります。この森の中を流れるガロウ川の地下40mの地下水がビール作りの水となっています。もちろんこれより上流域に人家も牧場もありません。ここの水を京都の某お茶の流派が毎年タンクローリーで汲みにきて、それしかお茶の水として使わないことにしている程のおいしい水なのです。











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森の中のビール工場
工場のすぐそばを流れるガロウ川
<ビールの原料>
@富良野産大麦100%のモルツ
富良野産の大麦100%を原料に関東麦芽(株)で麦芽を作ってもらっています。大麦の収穫後3ヵ月休眠させたものを発芽させ糖化させています。富良野の畑は今年から専属的にさらにこだわった栽培をして頂くそうです。
Aホップはドイツのオーガニックホップ
モルツ80kgに対して、2〜3kg使われるホップ。北海道でもホップが作れるので、これも切替を検討して頂いているところです。
Bビール酵母
C水
前述した日高山脈の名水。水がよい為、発酵調整剤(塩化カルシウム、硫酸カルシウム)など一切の添加物を使っていません。
以上、原料がこれだけのとってもシンプルなビールです。








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モルツ(富良野産大麦)
オーガニックホップ(ドイツ)
<作り方>
・まずモルツ(麦芽)をつぶす
・しこみ釜に入れ、蒸気ででんぷんの糖化を進める。炊く最後にホップを入れる。
・それを冷却した後、発酵タンクに移し、酵母を入れて2〜4週間熟成(冷却熟成)させる。
・ろ過(上澄みはろ過しない。下の方をろ過する。)
・そのまま加熱処理をせず充てん。
・その後冷蔵庫へ入れ、輸送、配達、全て冷蔵扱い。(家庭でも冷蔵扱いをお願いします)
・賞味期限:日付より1ヵ月


仕込釜
市販のビールの問題点
 本来はモルツで作るはずが、遺伝子組み替えやポストハーベスト農薬の心配のあるコーンスターチが主原料。モルツ100%を唱っているビールでも、その原料がヨーロッパ系なのは放射能汚染が心配です。また、味付にグルタミン酸ソーダーを添加しているものがありますし、加熱処理をするものは風味が劣ります。


   ―文責 西川栄郎―


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