通信販売の法規(特定商取引に関する法)に基づく表示

幻の鳴門天然ワカメ
カタログ2010年3月3週号
味、色、厚みとも
養殖ワカメとは違う天然ワカメ。


◆鳴門の中でも最高のワカメ
 ワカメのおいしい産地として鳴門ワカメは有名です。とくに鳴門大毛島の周辺や小鳴門海峡は日本でいちばん風味のよいワカメが採れます。鳴門海峡の激しい海流、遠浅の海岸、それと吉野川の真水の影響など、ワカメにとって好条件が重なっているからです。昆布などと同様、ワカメも山や川の影響が大きいのです。森林から運ばれてくるミネラルや栄養素が関係しています。鳴門ワカメも吉野川の真水が通る岸寄りのワカメが風味があっておいしいのです。同じ鳴門ワカメといっても淡路島側、瀬戸内側、里浦側とは潮流の関係で味が異なります。
 また、鳴門ワカメは産地偽装が深刻で、その8割までが韓国産や中国産などの他産地ものという驚くべきありさまで、地元漁協の袋に入っているものさえ安心できないのです。一般市場ではほんものはまず手に入らない状況です。

◆最高級の養殖ワカメ 
 鳴門大毛島の漁師、三ッ石達生さんは、ワカメ養殖にとって最適の環境、大毛島の岸寄りの遠浅の上でワカメ養殖を行っています。磯の香りがする風味豊かな最高級の鳴門ワカメが育ちます。収穫時期は2月1日〜3月20日頃(漁期は4月20日まで)です。養殖海域も、収穫時期も最良のものです。
  種胞子は、ゆっくり成長しておいしい「晩生」を採用しています。成長の早い早生ワカメはおいしくないからです。早生ワカメはひだが多く、くしゃくしゃの形状をしているので、見分けられます。また、種付けに際しても過密にならないよう工夫しています。手間ひまかけて養殖しているから三ツ石さんのワカメはおいしいのです。
 かつて吉野川の第十堰の建設計画が持ち上がったとき、三ッ石さんは吉野川の海流に影響を与えるその建設に当然反対されました。

◆期間限定、幻の天然ワカメ
 大毛島付近では3月1日〜6月20日にかけて天然ワカメが採れます。養殖のなかった昔には、この高価な天然ワカメしか食べられなかったのです。今では潮流の激しいところで船を操りながらワカメを刈り取る技術を持つ人は少なくなっています。
 三ッ石さんはこの幻ともいえる天然鳴門ワカメも採取されています。色、厚み、味が養殖物とは全く違います。文字通り天然物ですので、注文数が多いなどの理由で遅配や中止になることもあります。
 三ッ石さんとオルターの提携のきっかけは、三ッ石さんのいとこの会社が徳島から大阪へのオルターチャーター便を引き受けていただいていた関係でした。

◆日本の伝統食の中心食材
 ワカメは米、雑穀、野菜、小魚、海藻という日本の伝統食材の柱・海藻の主役的存在です。味噌汁、海藻サラダ、麺類などで毎日の食卓に欠かせません。ミネラルやフコイダン(抗がん効果が認められている成分)がとくに注目される栄養成分です。三ッ石さんのおいしい本場の鳴門ワカメを伝統的食生活復活の強い味方として、ぜひご活用ください。
 また、三ッ石さんのカットワカメは市販のように他産地ものやクズワカメのような安価なものではなく、ちゃんと乾燥糸ワカメにしたものを小さく刻んでいただいた、最高品質のワカメで作ったカットワカメです。


三ッ石達生さんのワカメ
■製造工程(養殖ワカメ・天然ワカメとも同じ)

●塩蔵ワカメ
@刈り採ってきたワカメを浜でただちに海水でゆでる
A塩をまぶし、水切りしてから冷蔵貯蔵。
 塩は岩塩(メキシコ産)を使用
B包装

●乾燥ワカメ
@塩蔵ワカメを海水で塩抜きし、井戸水ですすぐ
A温風乾燥(一部天日乾燥)

 1999年までは浜に上げたワカメは、灰をまぶして灰干しワカメを作り、後日それを水洗いし、さらに天日干して乾燥糸ワカメにしていました。しかし、その灰に昔、産業廃棄物の重金属を含む活性炭の灰が使われた事件、最近では焼却灰のダイオキシンやヒ素汚染の心配などがあって海が汚れるということで、現在では竹、ナラ、ヤシガラを除いて(コストが高すぎる)灰の使用が禁止されました。
 したがって現在では、採取されたワカメは浜にあげると海水でボイルし、粉砕塩をまぶして、まず塩蔵生ワカメにします。乾燥糸ワカメは、この塩蔵生ワカメを塩抜きのため海水で洗い、ついで地下水ですすいだ後は、主に温風で乾燥しています。この時、直火は汚染の心配があり、使用しません。冬期において条件のよい日に天日干しも行います。残念ながら灰を使いませんので、灰干しの時代より現在の乾燥ワカメは多少の品質低下はあります。


市販のワカメの問題点
 ワカメの味や品質を決めるのは、まず海域です。海流(強さ)、海の深さ(浅い方がよい)、真水(ミネラル)の影響によって大きく左右されます。鳴門ワカメの中でも大毛島周辺や小鳴門海峡筋で一番良質なワカメが育ちます。同じ鳴門でもたくさん養殖場のある里浦沖や瀬戸内海側、また淡路島沖は多少味が劣ります。
 しかし、一般市場ではこれら鳴門ワカメを購入することはほとんど不可能です。なぜなら産地偽装があり、鳴門ワカメを謳っているもののほとんどは韓国産や中国産などの他産地もので、その産地偽装は常態化し、その80%はニセモノといわれています。2008年、食品偽装が次々とあばかれる中、鳴門ワカメもまず3社の偽装が新聞沙汰になって県が実態調査に入り、偽装が11社に広がり、さらに調査したところ偽装は底なし沼でとうとう調査を打ち切ったといういわく付きの業界で、その倫理観のなさは驚くばかりです。
 葉の薄いこれら他産地ものがおいしくない理由は、上述した海域が原因です。見栄えはよいが粘り気のない三陸産のほうが鳴門ワカメよりおいしいとの評判が巷にありますが、これは比較しているものが鳴門ワカメのニセモノであるためです。
 ワカメは収穫場所だけでなく、収穫時期によっても味が変わります。早春のまだ若芽の時期ほどおいしいといえます。海水の温度が上がり葉も大きくなってくると、収穫量は増えますが味は低下します。
 市販の塩蔵生ワカメの場合、完成品に水と塩を交互に入れて3倍にも増量させて、安く見せかけて売っています。塩分17%程度で完成していた製品を51%くらいにしています。そのため細胞の中まで塩が入ってしまい、家庭での水洗いくらいでは簡単に細胞内の塩出しができません。また、細胞膜も壊れ、べちゃべちゃのワカメになってしまっています。にがりのないこういう粗悪な塩を摂りすぎるのは高血圧の原因となります。



―文責 西川栄郎(オルター代表)―


戻る