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有名シェフも愛用する鴨肉
カタログ“2005年12月1週”
有名シェフも愛用する鴨肉
筑波山麓の広々とした牧場で、安全なエサ、飼い方で育てた鴨です。
冷え込む夜のお鍋や、クリスマスのご馳走に、ちょっと贅沢な鴨料理はいかがですか。 

 有機認証でお世話になっている農業食品監査システムAFASより紹介していただいた西崎ファームは、自園で合鴨・真鴨を飼育されています。カタログ2001年9月第4週ですでにご紹介したベビー野菜の取り扱い窓口でもあります。
 西崎ファームの西崎敏和社長は、1984年に脱サラして、国内では珍しい鴨の飼育場を茨城県の筑波山や霞ヶ浦に挟まれたところで開設されたのです。全くの素人からの出発で、つぶされそうないっぱいの苦労もありましたが、楽天的気性で乗り越えられたとのこと。
 筑波という地域柄、多くの研究者、学者、有機農家などとの出会いがあったおかげで、より自然で安全な飼い方を実現なさることができました。
 ごく当たり前の自然環境の中で、ゆったりと本当に健康に「育てる」、いや「育ってくれるのを待っている」という気持ちを大切に飼育されています。筑波山麓は気候に恵まれ、鳥たちには寒すぎず暖かすぎず、国内有数の環境を誇ります。事実、霞ヶ浦は越冬のためシベリアからの真鴨を始め、カモ類の絶好の越冬地となっています。
 その自然の中で、西崎ファームの鴨たちは、緑の牧草を身体いっぱいに取り込み、放し飼いで毎日のんびりと過ごしています。自家配合の飼料についても、ポストハーベスト農薬のない原料を基本にされています。もちろん、抗生物質など動物医薬品は使用していません。
 薬物を使用しないのはごく当然のこととして、さらに肉の味も追求なさっています。当初は出荷するにも鴨の肉を扱ってくれるような肉屋もほとんどなく、やむなく飛び込みでグルメ雑誌に紹介されている店などへ売りに行った経験をお持ちです。
 今では有名フランス人シェフに国内最高級との評価を得て、レストランなど得意先が数百軒にも及んでいます。それは西崎さんが、どんな消費者の声にも耳を傾け、その根本にある意味をいつも考えてこられたからにほかなりません。

西崎敏和社長
西崎ファームの鴨肉
●合鴨チェリバレー(真鴨×アヒル)
 和食・中華で多く使われ、そば・うどん・鴨鍋などによく合います。柔らかく、コクのある肉、脂身とも優れた鴨です。西崎ファームでは「かすみ鴨」と名付けて出荷しています。
 
 この品種はイギリスのチェリバレー農場で品種改良をされ、大型で肉付きが良く、肉質も柔らかく、味わい深いのが特徴です。本来は真鴨を餌付けして家禽化したのが始まりで、そのなかの白い羽の部分が多いものを繰り返し育種してきたものだといわれています。
 北方の冷涼な気候を好むため、脂肪がつきやすい体質をもっていますので、少しでも皮下脂肪を薄く、赤身の部分を多くという改良がなされた品種です。皮の部分の脂肪のうまさは古来から定評のあるところです。蕎麦、うどんなどには最適で、特に寒い季節には持ち味が充分発揮されます。夏は皮下脂肪が薄くなりますので、和食では「夏鴨」と称され、冷たくしたメニューとして供されてきました。


●バルバリー鴨 
 洋風料理向き。脂身が少なく、赤身は見事に発達しています。肉にはほんのり甘みがあり、味わい豊かな鴨です。西崎ファームでは「つくば鴨」と名付けて出荷しています。
 
 バリケン種、バルバリー鴨と呼ばれています。これは南米が原産で、温暖な気候を好む品種です。そのため皮下脂肪は薄く、全体に赤身の部分の割合が多い特徴となっています。
 比較的フランス料理に多く使われているのが現状ですが、脂肪が少ないということで、しゃぶしゃぶなどにも用途がひろがっています。フォアグラの生産に使用される品種でもあり、フォアグラを取り出した後の肉はマグレドキャナとよばれ、珍重されています。 水鳥なのに枝などにもとまることができる珍しい能力ももっています。また非常に静かで、ほとんど大きな声をあげることはありません。本来は猛禽類ですので、動物蛋白を好むという性質があります。

●真鴨
 深紅色をした肉は、フランス料理でも和食でも、最高級品として評価されています。
 
 自然界の鴨の中でも代表的な鴨です。鴨といえば真鴨をイメージされるほどです。
その味わいは滋味ゆたかで、脂肪ののり具合のバランス、あくまで深い肉の色が愛され、鍋、すき焼きなど古来から日本でもよく食されてきました。「鴨は真鴨にとどめをさす」といわれ、洋の東西を問わず鴨の王様です。


●軍鶏(シャモ)
 しっかりと歯ごたえのある肉質、噛むほどににじむ旨み。家庭の食卓でもっと楽しみたいお肉です。西崎ファームでは交配品種を「千代田軍鶏」と名付けて出荷しています。
 
 雄品種は大型の国産軍鶏100%、雌品種は4種(土佐九斤、はりま、ホワイトロック、ホワイトコーニッシュ)の交雑種25%の、交配品種です。最適な気候風土で長期飼育と適度な運動により、余分な脂も落ち、程良い食感で味わい豊かに仕上がっています。
 軍鶏肉は家庭の食卓に上がることはなかなかありませんが、鶏肉と同じ料理法で楽しむことができます。


飼料・飼い方・加工
●エサ
 PHF(ポストハーベストフリー)
 NON-GMO(非遺伝子組換え)コーン
 大豆カス
 そば粉…茨城県産規格外。入手できたとき、コーンと代替。
 米糠…地元精米所のもの。
 ふすま…米糠がないとき。
 国産小麦…種まき用の余ったものが手に入るとき。
 豆腐(中国産有機大豆使用)の余ったもの… 乾燥リサイクル品(あるときのみ)。
 かきがら
 ゼオライト…ミネラル分として。
 魚粉…添加剤なしのもの。
 緑草…自家農園の余り野菜。
 水…地下水利用。

●飼い方
 放し飼いにして緑草を欲しいだけ与えています。農場の屑野菜(ミネラルが豊富)も食べています。抗生物質、ワクチンなど動物性医薬品を使用していません。ヒナの育雛室も鳥小屋も消毒剤を一切使用していません。

●加工まで一貫生産
 西崎ファームでは免許をもたれて、自社で屠殺をしています。さらに肉のカットまで行う一貫生産です。

市販の鴨肉の問題点
基本的に鶏肉と同じ問題があります。
 一般的なブロイラー(食肉専用鶏)の場合、生産優先で、地面が見えないくらい過密な状態で鶏を飼い、エサの効率をよくするために身動きしないよう、日光の当らない無窓鶏舎(ウィンドレス鶏舎)で飼います。そのため、ストレスなどから病気になり、抗菌物質や抗菌剤など動物医薬品を多用します。そのため、鶏肉から抗菌物質耐性菌が検出されるようになっています。鳥インフルエンザで鶏の大量死している養鶏場は、このような飼い方をしているところです。
エサの中心はトウモロコシですが、これにはポストハーベスト農薬、遺伝子組換えが問題となります。この他、様々な飼料添加物が使用され、さらには狂牛病の心配のある肉骨粉の混合も行われています。



          ー文責 西川栄郎ー


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