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生秋鮭・塩秋鮭  破格値で登場。新鮮・安全で美味しいオホーツクの海の幸 
カタログ“2005年4月5週”
地域HACCPで新鮮で安全な鮭に取り組む標津漁協のご紹介です
●新鮮さは日本一、標津の秋鮭
 標津町は、北海道の最東部の小さな町です。知床連山のふもと、知床半島と野付半島に抱きかかえられるように位置しています。
 昔からこの町の人々の暮らしを支えてきたのは、目の前に広がるオホーツク海の海の幸。中でも、標津漁協の定置網の鮭の水揚げは日本一で、国内需要の約10%を賄える量(年間1万5千トン〜1万8千トン)があります。
 町が一番活気づくのは、秋鮭が港に水揚げされる初秋。全国から学生やフリーアルバイターの若者が駆けつけ、最盛期の労働を手伝います。漁船の段階から大量に氷を使い、低温で水揚げされる標津のサケは、鮮度抜群です。

定置網から水揚げされる秋鮭
●薬品汚染から海を守る努力
 標津漁協の鮭は、漁獲高が大きいだけではなく、地域ぐるみでHACCP(危害分析・重要管理点監視)に取り組み、漁船ごとのトレーサビリティーを確立しています。
 この取り組みのきっかけは、1991年の全国的な魚価安でした。「これまで通りのやり方では大きな打撃を受ける」…そんな危機感が漁師たちを動かしたのです。
 安い海外の水産物が怒涛のごとく押し寄せ、安さにひかれた消費者が海外産の水産物を求め、国内の水産が年を追うごとに追い詰められていく危機感もありました。そこへ追い打ちをかけるように、1998年には隣町の別海町で加工された醤油イクラにO−157汚染騒ぎが発生。同じイクラ加工で生計を立てている標津町の加工業者も大打撃を受けました。そこで標津漁協では、トレーサビリティーを確立し、衛生管理を徹底するためにHACCPに取り組んだのです。
 ここで特筆すべきは、単なる衛生管理にとどまらず、海の環境を守る視点をもった「地域HACCP」であること。例えば、漁獲後の船の洗浄に普通は超強力な洗浄剤や次亜塩素酸ソーダを使いますが、標津漁協の漁師たちは海を汚さぬよう、海水を流しながらデッキブラシでこすり洗いをするだけです。
 「鮭がずっと帰ってくれる環境を守るために、合成洗剤や化学薬品を使わない」と決めたのです。海を守るために、木を植える活動や港の清掃にも取り組んでいます。
 「標津に帰ってきてくれた天然の鮭を新鮮なまま消費者に届け、おいしいね!という声を聞きたい」。海の男達の熱い想いが、地域HACCPの取組みの原点です。
 産卵のために川を遡る鮭の姿は標津の秋の風物詩。また、鮭の放流などの取り組みは子供達の教育の場にもなっています。

右から藤田八束博士、標津漁協組合長・佐賀淳悦さん、産地加工センター・林邦彦さん
標津港
●美味しい日本の鮭を食卓に取り戻そう
 この素晴らしい標津の鮭が、白鮭であるというだけの理由で日本の消費者から敬遠され、中国に安く買いたたかれて輸出されていることを知る人は、ほとんどいません。
 外国産の紅鮭の方が品質が高いと思いこんでいる消費者が多いのですが、じつは白鮭の方が味・風味など品質は上なのです。ちなみに白鮭といっても身の色目は赤やピンクです。
 鮭は本来白身の魚で、赤い色はエビなどのエサの色がついているだけです。今の日本の消費者は、大手水産会社の商魂にのせられて、安全でおいしい国産の鮭の良さを見失い、酸化防止剤などの心配のある、高価で、しかも大して質の良くない外国産を買わされているのです。

●オルター仕様の天然の鮭を実現
 オルターは、この新鮮で安全な鮭を広く世に問い、「産地の見えない海外物の鮭と、大海を泳いで帰ってきた新鮮な鮭のどちらを選ぶか」という問いかけを始めたいと思います。
 現在、標津漁協の加工センターでは、様々な鮭の加工品を作っていますが、より安全性を高めるため、オルターとして仕様協力など全面的な協力を予定しています。オルターとの橋渡しは、標津漁協の地域HACCPを指導している水産学博士の藤田八束さんです。
 今回はこれからの取り組みのパイロット的なものとして位置づけ、まずは薬品使用なしの生秋鮭、赤穂の天塩だけの塩秋鮭をご紹介します。他の加工品も順々に企画していく予定です。 
 オルターとして、標津の鮭の取り組みは、単に安全でおいしい鮭を適切な価格で購入するだけにとどまらず、日本の水産を守るモデルケースにしたいと考えています。約2年後にオルターが主催する予定の豪華客船をチャーターしての洋上セミナー、全国の市民運動の洋上サミットのメインテーマの一つとして、この「日本の水産を守る」を取り上げる予定です。

標津の鮭を日本の水産守るモデルケースに!
◇標津漁協の鮭◇
・原料 
標津町前浜の定置網に入った鮭。毎年5月の初め頃、標津からオホーツクに向って旅立った稚魚が放流してから4年後の初秋に戻ってきます。
 漁船の乗組員は健康チェックを受け、健康な人のみが乗船します。病原菌に汚染していない健康な鮭を水揚げします。船の清掃は海水とデッキブラシで徹底します。

・加工 
@定置網から上げた段階で氷を打って、適切な温度で鮮度を保ちます。水揚げに際しては使用海水の清浄度がチェックされます。傷ついた魚や変死したものは除去します。
 選別後の鮭は氷と海水の入ったタンクに入れ、断 熱シートをかけます。魚体温の上昇を押さえるだけでなくカモメやカラスのつつきやふんから守るためです。

A雌鮭は腹から卵を取り出します。内臓を取った雄および 雌の鮭は−38℃で直ちに凍結させ、−25℃で凍結保存します。

B出荷前に解凍し、3枚におろします。

C生秋鮭フィーレは、その荷姿のまま切身にします。塩秋鮭は塩水(12%)につけてから同様に処理します。

加工場風景
◆市販の鮭の問題点◆
鮭は本来白身の魚です。身の色はカニなどエサ由来の色で、色の鮮やかさは必ずしも味、品質の良さとは関係ありません。
 遠い外国から運ばれてくる紅ザケは、酸化防止剤などの使用が心配です。身を赤く見せるため赤色の着色料で着色されているケースさえもあります。
 国産の鮭はすじこやイクラを取る目的のため、これまで身の鮮度保持に大した気配りが行われていませんでした。一般的には標津のように大量に氷を使った鮮度保持はしていません。
 使用する塩によってはあざ辛い塩ザケにもなります。銀鮭は宮城県で養殖されており、養殖魚には畜産と同様、エサや飼い方に抗生物質を始め、動物医薬品や飼料添加物などの問題があります。


        ー文責 西川栄郎ー


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