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放射能汚染の心配のない国産ゴマを食べよう
カタログ“2007年6月1週”
放射能汚染の心配のない国産ゴマを食べよう
無農薬栽培の国産金ゴマを、ていねいに洗いゴマ、煎りゴマに加工。
香り、風味にすぐれています。

●絶滅寸前の国産ゴマ
 原産国はトルコ(ペルシャ)ですが、ゴマは日本人にとって昔からたいへん身近で親しまれている伝統食材です。ゴマのセサミン、セサミノールなどの抗酸化成分が肝機能を高め、慢性疲労、動脈硬化・糖尿病など生活習慣病の予防、老化予防、肝臓ガン発生を抑制することなどが話題となり、健康食材としての利用も期待されています。
 ところが、日本人が食べているゴマ15万トン/年に対し、国内で栽培されているゴマはわずか150トン/年、自給率0.01%とまさに絶滅寸前の状態になっています。農水省の栽培農作物リストではゴマは「その他」の中に扱われ、まともに農作物として扱われていない状態です。

●国産ゴマの復活をめざして
 国産胡麻栽培事業ネットワークの亀山周央さんは、かつてこだわりのパン屋を営んでいた経験があります。パン屋を廃業したあと、気に入ったパン屋をみつけて買いに出かけていたのですが、ある日あんパンの上にのっているゴマが気になり、その店にゴマの出所を質問しました。それが国産のゴマではなかったことから、なぜこだわりのパン屋が国産ゴマを使えないでいるのかが気になりました。
 亀山さんは気になると行動が先に出る方で、ゴマのことを調べ始め、国産のゴマが絶滅状態にあることを知りました。それならと知り合いの農家からゴマを栽培してくれる農家を募り、自らも休耕田などを活用してゴマ栽培を始めたのです。そして、いざ販売となるとゴマは異物除去などに本当に手間のかかる品目だと気づき、ゴマ加工の専門メーカーである(株)和田萬商店にも協力を求めました。
 亀山さんの夢は、現在主として栽培している愛知県安城市一帯を、国産ゴマの一大産地に育てたいということです。愛知県は高温多湿にならず、地力もあり、ゴマ栽培に向いています。オルターとしてもぜひ応援したい夢です。

 オルターへのご紹介は、オルターおしゃべりクッキングの講師をしていただいている精進料理の藤井まり先生のお嬢さんで、ご自身にも子育て精進料理教室の講師をお願いしたことのある和西小牧さんからです。


●原料…金ゴマ(江戸期からの自家採種)
茨城県で江戸期から保存してきた種子を使って自家採種して栽培しています。金ゴマは白ゴマ、黒ゴマに比べて脂質が豊富で香りが高い品種です。用途もおにぎりや料理などに万能です。

栽培者:亀山周央、中田晴久、林茂樹(愛知県安城市)、黒田肇(愛知県知多郡武豊町)(敬称略)。これからも協力農家を増やしていく予定です。

栽培方法:無農薬。除草は手取除草で除草剤は使いません。この除草が栽培の一番の苦労とのことです。肥料は有機肥料(牛ふん)、EM技術。

●製造方法

畑で収穫、乾燥、異物除去、袋詰めしたゴマを、JAS法に基づく「有機農産物加工食品業者」の認定を受けている(株)和田萬商店の工場(大阪府八尾市・和田悦治四代目社長)へ送り、加工していただいています。

@冷温貯蔵(15℃)A原料投入タンクB振動コンベアで粗い夾雑物を除去(マグネット使用)C6段階ふるい機で、土・ほこりレベルの異物除去(マグネット使用)D風力選別機で軽いゴミ除去EマグネットコンベアF比重選別機で石、砂除去G丸網式精選機で厚み識別Hディスクセパレーターで長さ識別I洗浄機(プロぺラ水洗)でやさしく水洗い。塩素臭を避けるため浄水器の水を使用。J脱水機K焙煎機、流動遠赤外線方式。煎りムラができにくいよう熱風使用。6kgずつの少量ロット生産可能。
L冷却機M仕上げ風力選別機(マグネット使用)N比重選別機(マグネット使用)O丸網ふるい選別機P金属探知Q色彩選別機R振動コンベアR磁石ボックスS計量

 ゴマの選別工程は正確には38工程あり、ゴマ葉くず、ほこり、砂、土、虫などの異物除去がじつに大変な農産物です。この難しい工程を和田萬の最新鋭の工場が担当します。輸入ものの中国産などは原料段階でのゴミが多いのに比べると、国産胡麻栽培事業ネットワークの金ゴマはずいぶんと少ないとのことです。また、この金ゴマはよく粒が揃っていてツヤも良いとのことです。
 風味を大切にするため、加工は出荷直前に行ないます。食品添加物の使用はありません。


●煎りゴマの特徴
 上記は「煎りゴマ」の製造工程です。「洗いゴマ」はKの焙煎とLの冷却を行なっていない生のゴマなので、各家庭で自分で煎る必要があります。
 和田萬商店では、煎りゴマは破裂寸前まで熱を入れてふくらませています。金ゴマの一粒一粒に芯まで熱を通しているのです。このような丁寧な加工は、大量生産工場ではできません。少量ロット生産だからこそ煎りムラを防ぐことが可能な技術です。その結果、サクサク感、パリパリ感、そしてゴマ特有の高い香り、香ばしさが楽しめます。市販のような生臭さはまったくありません。
 
●ゴマの小分け袋詰め作業

 ゴマの小分け袋詰め作業は、知的障害者の施設である社会福祉法人ひまわり福祉会(愛知県尾張旭市)で行なっています。

●ゴマの使い方

 洗いゴマを自分で煎るのが香りが良くておすすめ。それが面倒な人は煎りゴマから。
 煎りゴマは、使用時に「する」ことで、さらに濃厚な味と香りが楽しめます。料理の直前にすりゴマにして、ごはん、野菜、味噌汁、ラーメン、うどん、豆腐などに。ゴマのすり方の秘伝は「最初つぶしてから後半にする」というものです。香りを出すためにはするよりつぶせ、ということだそうです。

市販のゴマの問題点
 現在日本人の食べているゴマは99.99%輸入ものです。金ゴマはトルコ産。チェルノブイリ放射能汚染が心配な地域です。白ゴマ、黒ゴマは主として中国からです。畑での農薬使用、ポストハーベスト農薬があります。高濃度の殺虫剤が検出されたこともありますが、ポジティブリスト制度が発足して、高濃度の農薬が残留したものは輸入が難しくなっているはずです。ベトナム産から強力な発ガン性のあるカビ毒アフラトキシンが検出されたこともあります。
 市販の煎りゴマは実に風味のない、おいしく感じない品が多いと思います。収穫タイミングがちゃんとしていない未熟実の問題もあります。しかしその大半の理由は、大量生産をしている製造工程に原因があります。大量生産ではどうしても「生焼け」や「焦げ」のような煎りムラが発生してしまい、サクサク、パリパリしたおいしいものが作れないのです。メーカーによっては脱脂ゴマ(ゴマ油を搾ったカス)を原料に「煎りゴマ」を販売しているところがあり、こんなゴマは香りなど到底期待できるものではありません。


―文責 西川栄郎(オルター代表)―


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