通信販売の法規(特定商取引に関する法)に基づく表示

マスコミの伝えない 福島原発放射能汚染
オルター通信1180号 記事
西川榮郎(オルター代表)
■拡がり続く汚染
 水素爆発があったことから、すでに一部炉心溶融が発生し、原子炉から放射性物質が炉外へ漏洩したことが分かります。
 もしこのまま冷却に失敗したら、メルトダウン、いわゆるチャイナシンドロームが起こり、最悪の水蒸気爆発に至る恐れがあります。その場合、100km以上の地域が死の世界となり、汚染は地球規模となります。
 福島原発1〜6号機には、広島型原発3万発以上の核物質があります。
 全く予断の許さない状況が続いています。
 うまくいったとしても、炉心冷却は緊急事態を脱するのに少なくとも5ヶ月程度はかかり、その後安定化させるのに10年以上はかかります。
 その間、放射能の垂れ流しは続きます。
 すでに事故規模は国際原子力事故評価尺度(INES)7と最も深刻なレベル(環境に出た放射能は63京ベクレル)に達しています。
 事故は始まったばかりです。
 IAEAは原発から北西40kmの飯館村の地表面で避難基準値の2倍の放射能2000万ベクレル/kgの値を確認しました。

■健康被害の評価
 マスコミは、「ただちに健康被害はない」と楽観論を繰り返しています。 これは、「ただちには死なない」が、「やがてガンになる」という意味だと理解しておくべきです。
 重要なことは「真実」を受け止め、心底から「反省」し、原発社会をやめることです。30km圏内にじっとしていて、死を待つべきではない。
 正しい避難勧告を求めるべきです。
 2才以下の子どもに対するI131の許容量は、フランスの放射能測定団体CRIIRADによれば5500ベクレルです。
 水道水の暫定基準100ベクレル/kgなら55リットル。
 福島で廃棄された牛乳12000ベクレル/kgなら、わずか500ccです。
 I131の半減期は8日と短く、甲状腺以外には残留しにくい。
 しかし、長期間原発からの垂れ流しが続いているので全く予断を許しません。
 Cs137半減期30年、Cs134半減期2万年、両方とも放出しているのに、なぜかCs134のデータは無視しようとしています。
 Na、Kと似た性質で、水にも溶け、深刻な内部被曝の原因となります。
 被曝は放射性物質の距離の2乗に反比例します。
 放射性物質は「拡散」するから問題ないという。しかし、体内に放射能物質を取り込んで生じる内部被曝は究極に人体に近づくことを意味し、空中被曝線量のシーベルトで考えるより、はるかに深刻な被曝となることに注意が必要です。
 CSは人体で50日で半分に代謝されるから問題ないというが、毎日続けて食べさせられる場合、汚染漬けとなります。
 現在、国内の土壌には地球上で過去に行われた核実験やチェルノブイリ原発事故によって汚染された放射性Csが0.15ベクレル/kg程度あり、広島原爆の放射線被害を調査したゴフマン博士の推計値によれば、10万人中1人がやがてガンになる水準だといいます。

■政府の暫定基準値
 飲料水、牛乳、乳製品
 200ベクレル/kg(10万人中1333人ガン死の恐れ)
 野菜、穀類、肉、卵、魚
 500ベクレル/kg(10万人中3333人ガン死の恐れ)
が、いかに甘い基準値かがわかります。

■オルターとしての対策
 オルターとして、現時点では発表されているCs値が1ベクレル/kgの検出限界値で、「検出されない」ものしか扱いません。
 それを超える、また超える恐れのあるものは扱いません。
 現在分析が混んでいて、1ベクレル/kg以下は測定していないから1ベクレル/kgですが、「いかなるレベルも認めない」のがオルターの立場です。シンガポールの基準と同じ考えです。
 今後は、心配なサンプルの分析を環境監視研究所にお願いして、独自分析の態勢を整えたいと考えています。
 原発は、これからも放射能を撒き散らし、風向きによっては全国へ汚染を拡大していくでしょう。 オルターとして、いつまで1ベクレル/kgの独自基準を守っていけるか、たいへん心配な状況です。 事故を繰り返さないために、稼働中の全ての原発の廃炉を求めます。

■一人ひとりの対策
 I131に対しては、昆布、ワカメ、ヒジキなどの海藻が拮抗的です。
 子ども達に少し多めに海藻を食べさせましょう。 
 ただし、原発周辺の海藻には、日常的な原発からの汚染で、すでにI131を蓄積しているものがありますので、オルターのように産地の明らかなものをオススメします。
 C137、134に対しては、Na、Kが拮抗的です。野菜や塩分を十分に食べましょう。
 被爆地長崎の1.8kmにあった病院で、医者、看護師、患者、70人が全員放射線被害から助かった有名な例があります。原爆後、家族を探しに行った人でも原爆症になったくらいですので、全員が無事だったケースは極めて注目に値します。秋月辰一郎医師が指示した玄米、梅干し、味噌、塩を与え、「砂糖は食べるな」が功を奏したのです。すなわち、抗酸化力の強い味噌、梅干し、放射性物質と拮抗的な玄米やミネラルの効果、砂糖を食べず、腸の免疫を守ったことが原因だと考えます。
 ただし、まだ食べものがまともだった当時の米、梅干し、味噌、塩の話で、現在市販のこれらは、
米:農薬汚染、発芽率の低い死んだ玄米。
梅干し:添加物だらけで発酵も十分にしていない。
味噌:長期熟成味噌には放射能を解毒するというジピコリン酸が豊富ですが、短期速醸味噌にはその効果がない、ポストハーベスト農薬大豆、防沸剤で発酵を止めている。
塩:精製され、ミネラルが期待できないものであり、そのような効果は残念ながら期待薄です。
 オルターの昔ながらのほんものの食べもので、各自、身を守ってください。オルターには、現在いろいろな放射能対策グッズが紹介されてきています。それらの情報も引き続いてお伝えして参ります。


戻る