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安全でおいしいパン作りに 天然酵母種を
カタログ2011年11月3週号
生地を発酵させてできる独特の旨みがパン本来のおいしさ。


◆複発酵で形成される味わい深いパン
 東京都町田市にある(有)ホシノ天然酵母パン種の川又研三代表は、国産小麦、国産減農薬米、麹、水、というたいへんシンプルで安心安全な原料を基に、日本古来の醸造文化の流れを汲んだ技術で、穀物由来の酵母菌を培養した、天然酵母パン種を製造しています。食品添加物など化学物質は一切使っていません。複数の微生物の複発酵によって独自の風味が形成されて味わい深いパンを作れるので、現在では全国の天然酵母パンを焼くパン屋で最も標準的に使用されているパン種となっています。オルターが取り扱っているパン屋さん、世界パン、アルペンローゼ、ピノキオでも、このホシノ天然酵母パン種を使っています。冷蔵、未開封で、一年の賞味期限がありますので、家庭用に小分けされたパン種で手作りパンを楽しんでいただけます。

◆パンの旨みは発酵で生まれる
 本来、パンは小麦の成分を発酵の力で旨み成分に変えて、おいしく膨らませて食べるものです。短時間に膨らませている市販のパンは旨みが生まれる時間が足りませんので、牛乳、バター、砂糖などで味付けしなければならないのです。パンを食べるなら、天然酵母パン種を使ってゆっくり時間をかけてパン生地を発酵させることによって、熟成された旨みが生まれ、しっとりとおいしく膨らんだ安全でおいしいパンがお奨めです。ひと手間かけてぜひ安全なパン種で手作りパンにチャレンジしていただきたいものです。

◆日本古来の醸造の流れを汲む
 (有)ホシノ天然酵母パン種は、1951年星野昌(あきら)さんによって東京都世田谷区でホシノ天然酵母パン種研究所として創業しました。日本で最初の独自パン種となりました。戦後、米軍が持ち込んだイーストによるパンが普及する中で、戦時中に、酒と醤油の醸造会社を経営していた星野さんに、「戦前に食べた酒種菓子パンをもう一度食べたい」という依頼が再三舞い込むようになりました。当時、酒造用酵母は入手が困難で、野生酵母を使っての“山廃造りの技”で雑菌を除いた酒種を造り出しましたが、発酵中の液体だったために短時間に届けられる客先にしか販売できませんでした。その後、試行錯誤を重ねて、菓子パンだけでなく、食事パンにも適した、乾燥粉末状の「ホシノ天然酵母パン種」を1965年に完成させました。1982年に、現在の東京都町田市に移転し、本格的な販売を開始しました。現在の社名になったのは1990年です。
 職人気質の星野昌さんが1993年に他界し、息子の星野益男さんが2代目となり、パン業界へのPRを積極的に行うようになり、その知名度が上がってきました。全国のパン屋さんなどホシノ天然酵母を愛用する人々への情報提供のための星天会も発足させました。しかし、星野益男さんの健康上の問題と、後継者がいなかったことから2006年にレオン自動機の傘下に入り、顧問そして会長に就任されました。しかし、残念なことに、この9月に故人となられました。
 レオン自動機は包餡機やパンの成型ラインなどの大手メーカーで、和菓子やパンの伝統文化を後世に伝え発展させるための食品機械開発を通して社会貢献している会社です。3代目川又研三社長は、新体制になったからと言ってホシノ天然酵母の品質を低下させることはないと約束されています。


ホシノ天然酵母パン種の天然酵母パン種
■原料
●国産小麦
北海道産(横山製粉(株)、多田製粉(株)、日本製粉(株)、江別製粉(株))
品種:ハルユタカ、春よ恋、ホクシン、ホロシリ、チホクのブレンド
●国産米
北海道産 北斗会
品種:きらら397、ななつぼし、おぼろづき
●酵母
自家培養(秦野工場)
●麹
自家培養(秦野工場)

■製造工程
天然酵母パン種
@米を炊いて真空冷却・・・A
A飯米に水を加えて、酵母、麹を混ぜて発酵液を作る・・・A
B小麦粉を水と混合撹拌し蒸しあげる・・・B
C高温乾燥し、粉末にする・・・B
DAとBの工程でできた両者を混合し、除湿乾燥する
E製粉機で粉末にする
F金属探知
G目視で異物を除去
H計量、包装


市販のイーストフードや、ドライイーストの問題点
拙著「あなたのいのちを守る安全な食べもの百科」p119をご参照ください。



―文責 西川栄郎(オルター代表)―


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