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☆☆印りんご 白鳥農園 皮も安心して食べられます
カタログ“2003年11月2週”
 平山理恵子会員からのご紹介です。集めた情報から、よさそうな生産者だと判断し、さっそく現地調査をさせていただきました。
 白鳥農園は標高900m、夏冬、昼夜の寒暖差の大きい、りんご栽培に大変よく向いた栽培環境にあります。白鳥農園のりんごの木は葉が厚く、丸みがあり、葉脈も揃っていて、葉色も健康的です。草との共生がよく考えられていて、土もよく肥えています。その栽培技術の高さに感心しました。サンプルでいただいたりんごの切口は市販のりんごのように褐変することなく、ミネラルが多く、抗酸化力に優れた作物であることがよくわかります。
 今年は例年にない長雨と日照不足という天候で、黒星病、斑点落葉病が多発し、りんごの味がよくないとおっしゃっていましたが、確かに多少見た目には悪くとも、中身はそれでも大変おいしいりんごです。
 白鳥農園のりんごの安全性は、オルターの他の生産者が「低農薬」レベルなのに対し、オルター基準で
「☆☆(有機水準)」と、一番レベルの高いものになります。JAS有機認証で使用を認められている防除剤のみを使用しているので、「有機」栽培レベルのりんごで、オルターの栽培基準では「☆☆」となります。
 しかし、白鳥農園の白鳥博さんは、日本有機農業生産団体中央会の認定による、「無化学肥料減農薬栽培」の認証を取っておられます。将来、異常気象などでやむをえず農薬を使わなければいけなくなったとき、後で「有機」の看板をはずしたりしたくないという理由での控えめな表示をしているということなのです。
 白鳥農園の白鳥博さんは、戦後、微生物の専門の会社の研究員として、農業指導をしてこられました。25年前の1980年頃、自らも農業者となり、伊那谷有機農法(信濃式)の仲間の指導を始められました。そのときは仲間50人で出発しましたが、内8人は今も残っています。白鳥さんのモットーは、食べものはおいしくて安全で、栄養がちゃんとなければいけない、です。
 白鳥農園のりんご園は、明治頃に先代が始めておられますが、戦時中には、アルコール用のサツマイモを作らされたため、1943年に一時りんごの木を切られたことがあるそうです。白鳥博さんが1978年にりんごの植付けを復活なさって、現在に至っています。5年前の1998年からは、息子さんの昇さんも栽培に参加され、さらにパワーアップなさいました。昇さんは身体が弱かったため、農薬を使うことに抵抗を感じていらっしゃり、減農薬は自分の身体のためだとおっしゃっています。


白鳥博さん(写真右)、昇さん(写真左)
白鳥農園のりんご  ☆☆印
 化学農薬は必要最小限にとどめ、化学肥料は一切使用しない、化学薬品での土壌消毒をしない、除草剤を一切使用しない。そのための技術的ポイントは、土壌菌の働きを考えた有機肥料を投入しての土作りはもとより、ミネラルの活用の重視、草との共生、天敵利用などです。
 草作りが一つのポイントです。草の種類によっては深く根を張ってくれるものがあり、耕すことになります。イネ科の植物には納豆菌、ヨモギにはペニシリウム菌がいて、微生物のバランスに役立ちます。草は土の覆いとしても役立っています。草を作って微生物や昆虫が増え、天敵のエサになってくれます。草作りをしないと有機農業が出来ないといっても過言ではありません。ハーブも含め、年間40種類は草を作ることを考えておられ、不足すれば種子を蒔くくらいです。除草剤散布などもってのほかなのです。ローター機などを使って、地面をかき混ぜるようなこともしません。草刈りは草刈機を使って年6回行い、草丈を3〜4cm残します。刈った草はそのままその場に置き、繊維質やリグニンの供給源とします。繊維質は微生物のエサとして一番大切なものだからです。
 土作りのため、白鳥農園では大雨の後でも水溜りがなく、普通靴でりんご園に入れるのです。
 摘果に際しても、薬剤を使用した摘果は行わず、全て手作業で行います。収量は一般の半作程度で、どうしても一般よりコスト高になってしまいますが、それでも安全を求める人にはオススメです。


☆☆印なので、ゲルソン療法、甲田療法などに使うジュース用としてオススメです。安心して皮のままお使いいただけます。白鳥農園のりんごは、ペクチンを多く含有しているので、りんごパイ作りにとくにオススメです。
なお、酵素が多く、自己消化を起こしやすいので、冷蔵保管がオススメです。今年は多雨、日照不足などで近年では一番できが悪く、黒星病、害虫などの発生で平年作の50%程度の歩溜りだそうです。加工用にしないといけないりんごがたくさんできてしまいました。
 小玉、日当たりの悪いりんご、少し鳥のつつきなど、外観は期待できません。


草を大切にしているりんご園
品種と栽培法
品種
 つがる、ジョナゴールド、紅玉、王林、ふじなどです。そのうち、今年はオルターとしてふじ2トンを確保させていただいています。限られたな量ですので、なくなったら来年まで待つこととなります。来年はオルターへの出荷量をもっと増やしていただきたいと考えています。

栽培方法

▽肥料
今年使われたものは
・完熟堆肥……………抗生物質などを使わず飼育している、仲間の養豚業者の完熟した
          豚糞オガ粉発酵堆肥。土の中に漉き込まないよう表面に置く。
・かに有機
・魚粉(5種)…………微生物のエサとし、蛋白質を補給。
・魚骨…………………主としてカツオの骨。ゼラチン質として。
          狂牛病の心配な牛骨粉は使っていません。
・発酵カツオ、イカなど煮汁エキス
・グアノ………………コウモリの糞
・麦飯石   …… 
・貝化石   ……
・ゼオライト ……
・キーゼライト……ミネラルの供給、水の活性化に役立っています。
・米ぬか
・ソバガラ
・落葉
・馬糞堆肥

防除
・木酢漬にんにく、唐辛子、サルナシ……………木酢液は5年熟成のタール除去したもの
・唐辛子
・生薬
・りんご酢
・イオンカルシウム
・石灰硫黄合剤
・灰汁
・ボルドー液
・電解水(酸性水、アルカリ水)…水の中にカキ殻(カルシウム、マグネシウム、亜鉛、ナトリウム、鉄、リンなど含有)を入れて、イオン化したもの。消毒用に使います。また、りんごの木にミネラルを供給することも考えています。


一般市販品のりんごの問題点
 今年のように長雨、日照不足で病気が多発しているのに、見ためのきれいなりんごは農薬の使用回数が増え、とくに心配です。また、ポストハーベスト農薬のある輸入りんごも増えています。


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