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爪先が広いだけの靴では外反母趾は防げない
カタログ“1999年9月2週”
  靴が適正でないため、外反母趾や扁平足などの足の異常から膝や腰、背骨さらには内臓の異常にもなることが知られています。東京厚生年金病院の500人の女子大生を対象に行った足の調査で、若い女性ですら、足が正常と言えるのは全体の16%(6人中1人)にすぎず、ほとんどが「過度の外反」の傾向が認められています。足の裏には、歩くための必要なアーチという構造があります。このアーチの形成がくずれるとストレスがたまり、疲れやいろいろな障害が引き起こされるのです。1998年3月1週第9号のカタログで子供の運動靴の重要性を述べ、会員さんより大人用の靴も扱ってほしいとの声をいただいていました。そこで前述の厚生年金病院の田中尚喜主任理学療法士が推薦されている「パラマウント」社製の靴を御紹介します。
 パラマウント社は経営悪化に陥ったあと、職人さんたちが自分達は靴を作るしかないと自力再生して、良心的な靴を作り続けている会社です。一般流通には売らず、職域や一部の生協などでその良さを訴えながら販売されているものです。
東京厚生年金病院リハビリテーション室 主任理学療法士田中尚喜
東京厚生年金病院でスポーツ選手から家庭の主婦まで幅広く足の障害予防と治療に当たっている。その理論と実践は、高い評価を受け、足の障害を抱える人たちには救世主的存在である。
足にやさしいパラマウント社の靴
靴は@かかとの支え、固め A足のアーチの保持 B甲のおさえ 
がポイント!
かかと部に装着されたロングカウンターが、かかと部分から土踏まずまでをしっかり支え、足の疲れ、痛み、ゆがみ等の足の障害を防ぎます。
Point!@
かかと部分を触ってぐにゃりと曲がるようならカウンターは入っていません。
Point!A
土踏まずまでしっかり入ったカウンターが外反母趾を防ぎます。



..
全種類に“ロング・カウンター”を装着
足のアーチがくずれると親指の関節に無理な力がかかり、親指が外側へ変形してしまいます。図は足首を後ろから見たところで、正常な足は、かかとの骨が外側に5〜7度程度傾いているものです。「過度の外反」とは8度以上傾いている状態を指します。このような足は、土踏まずがつぶれ外反母趾になる場合が多いのです。土踏まずがつぶれないように、傾こうとする足を靴で内側から支えなければなりません。それを支えるためにロングカウンターが必要です。すなわち、アーチのくずれをおさえ、外反母趾を防ぐには、カウンターが土踏まずまで入った靴をはくことが大切なのです。

カウンターとは?
 カウンター(月型芯)は、かかと部の表革と裏革の間に挿入する半円形の芯のことです。平らな状態では三日月型をしているために、月型芯とも呼ばれます。足のかかと部を保護し、足を安定させるために重要な部品です。また、靴を美しく長く保つ目的もあります。歩行のときの衝撃でかかと部がやぶれたり、足の骨が内側に傾きすぎたりするのを防ぎます。とくにヒールの高い靴や長時間はく靴には、しっかりした形状のカウンターが必要です。カウンターがしっかりしているかどうかは、靴選びの重要なポイントです。

−疲れない、痛まない、心地よい−
●滑りにくい靴底。
大理石やタイル張りの床・凍結した道路で威力を発揮する靴底です。天然ゴムにジュート(麻)を練りこみグリップ性を大幅にアップしました。
●むれにくい新素材インソール。
●足にフィットする本革中底。
中底に本革を使用した靴は、履くほどに足にフィットし、長時間歩いても疲れにくくなります。
●足指の保護を考えた靴型設計。
ウォーキング系の靴は、足指全体に余分な力がかからずゆったりおはきいただけるよう靴型を工夫しています。
オブリック型
指先に沿って斜めにカットされたつま先が特徴です。足の型に合わせた靴型です。

滑りにくい靴底(上) 本革中底(下)
オブリック型
靴選びのポイント
 足の親指が小指の方にぐっと曲がっている人(外反母趾)、足の裏に魚の目、タコができやすい人、いつも窮屈な靴を我慢して履いている人、靴底の減りが極端に違う人、足の障害などハンディキャップをもっている人は、今からでもすぐに靴に関心をもって下さい。
 よい靴の条件は・・・・・
@筋肉が十分働くことができるために適正な長さと幅があることA適正な甲の高さB踵の部分がぴったり適合していることC足趾をしめつけない程度の適当な広さD踵はあまり高くないことです。(東京厚生年金病院室生祥)

@靴はまっすぐ作られているか
(図1)のように踵から爪先までが直線上に作られているものが、正常な歩行を助ける靴です。

Aカウンターはしっかりしているか
カウンター(月形芯)は、足を安定させるために重要な部品です(図2)。踵をしっかり支えなければ、足の骨は内側に傾き、足の疲れや扁平足をうながすことになります。この状態が長く続くと、外反母趾などの足の障害につながります。

Bシャンクはしっかりしているか
銅鉄製のシャンク(踏まず鉄)は中底と本底の間に挿入される補強芯で体重がかかるアーチの荷重を支え、アーチの形状を保ちます(図3)。また、歩行の際の衝撃を適度な弾力で分散吸収する役目を果たします。このシャンクの部分が簡単に曲がるようでは、役目を果たしません。

C指の付け根(中足指節関節)でしか曲がりません。その位置でちゃんと曲がらなければ、足を痛めることになります(図4)。

D重い靴は軽い!
歩行は、けり出すことによって、前に進みます。けり出した足は、振り子の作用で自然に前に出ます。この自然な動作がスムーズに進むためには、靴はある程度重くなければなりません。歩行は、足を持ち上げるものだと勘違いすると、軽い靴がいいと錯覚します。


   ―文責 西川栄郎―


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