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おいしさ定評! 全粒粉パン 
カタログ2011年11月1週号
石臼自家製粉の全粒粉と、国産小麦全粒粉を使った、
こだわりの味です。


◆石臼自家製粉を活用
 京都市醍醐にあるパンフルートの干川了さんは安全にこだわった原料を使い、手作りでおいしい、たいへん人気のパンを焼いています。ほとんどの工程が手作りのため、量産できません。生産量が限定されていますから、オルターカタログでは、全粒粉を使っているグラハム食パンを主にご紹介しています。
 全粒粉は、栄養のバランスが良いというプラス面がありますが、農薬が残留しやすく、酸化しやすく、一般的にはたいへん使いにくい原料です。干川さんは国産小麦(農林61号)を石臼式の小型製粉機にかけて自家製粉しています。その日に必要な量程度を毎日製粉していますので、新鮮で酸化していない全粒粉を使うことができます。自家製粉の小麦の全粒粉だけでは納得のいく味が出ないので、製粉メーカーの国産全粒粉も使っています。製粉時に出る全粒粉を小麦粉(白)75:全粒粉25の割合でパンを焼いています。
 干川さんは以前、製粉会社の方が営業に来たときに「輸入小麦の全粒粉から残留農薬が検出される」と言っていたことがたいへん印象的だったそうです。それでも、世の中のヘルス志向をねらってか、パン、クッキー、シリアル製品などに「黒っぽい」ものが並んでいることに何ともやるせない想いをされています。

◆機械の安全にも気をつけている
 工場で使う練り機も分割機も小型のもので、その機械のための油などの使用はありません。市販の場合、この油が問題となるのです。
 パンフルートの食パンの場合は、離型剤として、国産(滋賀県産、三重県産)の菜種油を使っています。食パン以外のパンの平鉄板には、テフロン加工のパンの型を使っています。テフロン加工は低い温度で焼くパンに使い、高い温度になるパンには鉄板と、使い分けています(低い温度での使用でも、テフロン加工には問題があるとオルターは判断しています)。離型剤などの薬品や油は使っていません。テフロン加工を傷つけないように布でやさしく湯洗いしています。

◆納得のパン作りを貫いている
 パンフルートとの出会いは、おいしいパンがあるとの情報を会員からいただいたのがきっかけです。
 お会いすると、私とは昔からの知り合いだったのです。干川さんは、私が食べものの活動を始めるきっかけとなったお一人である槌田劭先生が代表をされている「使い捨て時代を考える会」の元スタッフでした。干川さんは同会を1992年に辞めて、奥様とお二人で現在の手作りパンのお店を始められました。そして、自分の納得するパン作りを貫いてこられています。干川さんは管理の難しい全粒粉のパンを工夫して焼いています。
 全粒粉パンは、以前から別の会員からも要望のあったものです。これ以外のパンもとてもおいしいので、可能な限り企画しています。


パンフルートの天然酵母グラハム食パン
■原料
●国産小麦粉 北海道産
(日本製粉、昭和製粉、江別製粉、横山製粉の4社の粉をブレンドしています)
※北海道産が不作の場合、九州産や三重県産をブレンドして使うことがあります。

●国産小麦全粒粉(江別製粉)
桜井食品の国産小麦農林61号(岐阜県産)を自家製粉したもの

●低温浜菱焼塩(中国江蘇省入浜式塩、天日塩)

●星野天然酵母

■今回取扱うグラハム食パン以外のパンは、以下のような材料で作られています。
・国産小麦粉
・国産小麦全粒粉
・星野天然酵母
・生イースト
・種子島甘蔗分蜜糖
・黒糖(オルター)
・低温浜菱焼塩
・北海道小豆(愛農会の生産者)
・牛乳(木次牛乳)
・有塩・無塩バター(よつ葉乳業)
・平飼たまご(京都・使い捨て時代を考える会)
・くるみ(米国産、オーガニック) など。

■製造方法
@ホシノ酵母の活性化(生種)(約48時間)その後冷蔵保存
A原料を混ぜて、撹拌(7〜8分)
B低温(15〜19℃)で一次発酵(12〜17時間)
C分割してベンチタイム(約90分)
D型詰して二次発酵(約90分)
Eオーブンで焼きあげる(約45分)


市販のパンの問題点
 拙著「あなたのいのちを守る安全な食べもの百科」P122参照。
 とくに、全粒粉に関しては、農薬の残留しやすい胚芽部分やポストハーベスト農薬の直接付着している種皮部分を使うことになりますので、干川さんのように、こだわりが特に大切になります。



―文責 西川栄郎(オルター代表)―


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