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匠の味、マロさんのマヨネーズ
カタログ2012年7月3週号
土佐梶が森マヨネーズ工房
養鶏からマヨネーズ作りまでこだわり貫く一貫生産。

◆たいへん珍しい 養鶏〜マヨネーズ一貫生産
 高知県大豊町にある土佐梶が森マヨネーズ工房の金野和敏さんは、全国的にも極めて珍しい養鶏からマヨネーズまでの一貫生産をしています。もちろん養鶏にもマヨネーズ製造にもこだわりがあります。

◆いち早く放射能対策
 養鶏は、ゆったりとした平飼いで、餌の安全性にも気を配っています。鶏は赤鶏ボリスブラウン種を約400羽飼育しています。マヨネーズの原料として、この自家製のたまごを使っています。
 たまご以外の原料にも、もちろんこだわっています。特に3・11の福島原発事故の直後、りんご酢の原料のりんごが心配でした。そこで、事故直後、原発事故前のりんごで仕込んだりんご酢を2年分買込みました。
 したがって現在出荷しているマヨネーズに放射能の心配はありません。このりんご酢の在庫がなくなってから使うりんご酢の原料りんごのチェックを怠らないよう注意していただいています。

◆酸化させないマヨネーズ
 マヨネーズは、原料にこだわることはもとより、製造工程でも、原料を酸化させないよう特殊な乳化機を使っています。製品容器もチューブ式のものでは、キャリーオーバーの化学薬品の溶出が心配なので、頑固にガラス容器を守っていただいています。ガラス容器への充填には大へん手間がかかっています。

◆自分も鶏もやったり暮らしたい
 北海道出身の金野和敏さんは、若い頃山梨県にあった比較的大規模な養鶏場で7000羽の飼育と管理を任せられていた経験があります。その後放浪をしながら全国を渡り歩きました。高知には1977年にやってきました。大豊町の梶が森山麓に住んだきっかけは「電気が無い」と聞き「そりゃあ面白い」と思ったからでした。養鶏を始めたきっかけは私とも親しくさせていただいていた「高知土と生命を守る会」との出会いがあり、若い頃養鶏に従事した経験があり、ノウハウを知っていたからでした。
 梶が森の養鶏では、ゆったりとした平飼いによる自然な飼い方をしました。以前従事していた養鶏所ではケージ飼いをしていて、それが嫌だったからです。鶏だってカゴに入れられず広々とした場所で、ゆったりと暮らしたいだろうと思ったからです。

◆職人気質のマヨネーズ作り
 マヨネーズを作り始めたのは、金野さんがたまごを出荷していた「高知土と生命を守る会」が取扱っているマヨネーズを見て、たまごがあるから、自分でも作れるかなと思ったことからでした。さっそくスピードカッターを購入して自家製たまごを使って、手作りでマヨネーズを作り始めました。高知市の自然食品店や消費者団体へ提案し、ビン入りで出荷を始めました。
 マヨネーズの自動充填機や瓶ラベルの自動ラベラーは、自分で一から勉強して作り上げました。現在では、充填機などの機械製作を請け負うまでの技術を身につけています。
 信条は「やろうと思って、努力して、結果がついてくる」です。
 特にマヨネーズ製造で苦労したことは混ぜる方法でした。マヨネーズは本来混ざらない「酢」と「油」を「卵黄」を繋ぎにして、乳化させているものです。乳化の状態は乳化粒径の粒が大きいほど壊れやすく、小さいほど安定します。どれくらいの大きさの乳化粒径をめざすかで、何度も試行錯誤しました。
 また混ぜる際に空気が混ざると酸化が問題となります。そのため、機械も特注しました。
 もともとは平飼い養鶏の生産者として出発した金野和敏さん。ところがマヨネーズ生産を始めてみたら、彼の持ち味である職人気質が頭をもたげ、いつのまにかマヨネーズ作りが主になりました。今では梶が森の標高500mの山中に、高性能な機械を備えたマヨネーズ工房ができています。それでも味にはまだまだ満足していないとのことで、新しいマヨネーズをさらに研究中です。
 マヨネーズの名称「マローネ」は金野さんのあだな「マロさん」から取って名付けられました。社長兼マヨネーズ職人のマロさんが、日々眼を光らせ気合を込めて作っているこだわりの一品「マローネ」です。もうすぐ65歳になる金野さん、まだまだ引退は考えていないのですが、最近息子さんの金野哲生さんが後を継ぐことを視野に、マヨネーズ作りを手伝っているとのこと。
 オルターへの紹介は、高生連から。「高知土と生命を守る会」の元リーダー松林直行さんが代表です。


土佐梶が森マヨネーズ工房のこだわりマヨネーズ「マローネ」
◆原料
●自家製のたまご
マヨネーズにするたまごの99%は自家製。ごくごくまれに不足するときは同等の品質の養鶏をしている高知県南国市の「たまごの奥田」奥田誠志さんのたまごを使うことがあります。(非遺伝子組換え、ポストハーベスト農薬不使用)。

●鶏の品種
ボリスブラウン

●飼育羽数
約400羽 平飼鶏舎(6m×8m)にメス120〜130羽、オス5羽、坪当り8羽の飼育密度。

●餌
とうもろこし(非遺伝子組換え ポストハーベスト農薬不使用)、米ぬか(高知県産)、魚粉(愛媛県産)、カキ殻(広島県産)、アルファルファ〈ルーサン〉(アメリカ産)。野草もときどき与えています。 

●なたね油 
平田産業 オーストラリア産(非遺伝子組換え)菜種 圧搾一番搾り

●りんご酢
私市醸造。りんご/青森県産 在使用中のりんごは、3・11原発事故前の分、と1年以上在庫を確保しています。

●砂糖
新光糖業 種子島甘蔗合蜜糖

●塩
海工房 土佐の完全天日塩 美味海 
土佐の海水から作った天日濃縮、非加熱自然乾燥の天日塩   
(カタログ2011年2月4週号参照)

●からし粉
東京辛子粉 カナダ産 無着色

■作り方
たまご→洗卵→割卵(黄身、白身に分ける)→砂糖、塩、カラシ、酢を加え、真空で撹拌(この配合と真空撹拌が最大のポイント)→油を入れて完成。
粒子は分離しにくい最適の直径3ミクロンくらいに出来上がっています。水中油滴型の本格的なマヨネーズです。家で手作りすると賞味期間は1週間程度ですが、このマヨネーズは3ケ月です。もちろん、食品添加物など一切無添加です。

■環境ホルモンのことを考えると、ビン入りがお薦めです
プラスチックチューブの方が使いやすく、冷蔵庫でもかさばりません。金野さんの方でもビン入りは手作業が多くなるためチューブ入りの方が作るのに手間がかかりません。しかし、ポリ容器にもメーカーは公表したがりませんがキャリーオーバーの添加物があって、問題です。安全なビン入りを金野さんに無理を言って作っていただいているわけですから消費者側もビン入りを大切に使い続けていただきたいものです。


原料のたまごの 問題点
拙著「あなたのいのちを守る安全な食べもの百科」P79をご覧ください。


市販のマヨネーズの 問題点
カタログ2009年3月4週号をご覧ください。



―文責 西川榮郎(オルター代表)―






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