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シンプルに作ったおいしいおかき
カタログ2010年7月1週号
醤油やバターの風味が豊かに香る。
量産しない手作りのよさが光ります。


◆たいへん風味に優れています
 徳島市にある井関製菓の井関善弘さんは、生産者農家と契約している特別栽培のもち米を原料とし、オルターの推める調味料、醤油・バター・塩などを使った、たいへん風味に優れたおかき(あられ)を作っています。
 餅つきも石臼と桜の杵でつき、手水をつけて手返しの杵どりという昔ながらの方法です。あたりまえのようにもち米を原料として昔ながらのシンプルな手作りで作っているだけなのですが、それがたいへんおいしいと好評です。

◆もち米で作る珍しいおかき
 おかきは私の好物のひとつですが、昔のおかきと今のおかきとは全く別物です。言うまでもなく本来のおかきの原料はもち米なのですが、現在市販されているおかきで、もち米から作られているものは極めて珍しくなってしまっています。市販のおかきの原料は輸入もち米粉と称するもので、どこまでもち米が原料になっているか疑わしいものです。
 2008年9月に発覚した事故米不正転売事件で、事故米がおかき業界でも広く使われていたことが発覚しました。事故米とは購入した時点、または保管している期間中にカビが発生したり、水濡れ等の被害を受けたもの、または基準値を超える濃度の農薬が検出されたものを指し、本来はごはんに炊くうるち米なので、もとよりもち米とは異なるものですが、食品添加物などでごまかして餅もどきにし、おかきにしていたのです。
 原料のもち米の生産者の見えている井関さんのおかきは、そんな事故米騒ぎとはもとより無縁です。

◆おかき一筋
 井関製菓は戦前の創業です。井関善弘さんは3代目。これまでおかき一筋でこられました。4代目となる息子の勝嗣さんも一緒に働き、将来も安泰です。私との最初の出会いはタローパンさんからの紹介でした。井関さんとタローパンさんとは徳島の青空市の仲間で、地元で評判のおかきだったからです。
 それまでも良いものを作っておられましたが、私と出会い、原料にこだわることの大切さを理解していただいてからは、さらにますます品質をレベルアップされました。「いい素材でシンプルに作ればこんなにもおいしいものが作れる、という驚きに出会った」とおっしゃっています。


井関製菓のおかき
■原料
●もち米
 生産者は徳島県鳴門市の上原秀さん、大平邦夫さん、梶野邦久さん、河原潔さん、近藤章靖さん、山崎春雄さん。
 品種はモチミノリ。栽培方法の防除は苗床に殺菌剤1回、本田で除草剤1回の特別栽培です。
 土づくりの点では今では珍しいレンゲ栽培。化学肥料は使っていません。
 契約栽培のもち米がなくなった場合、徳島県産(慣行栽培)に代わることがあります。
●醤油・・・丸中醤油(「食べもの百科」P158参照)
●バター・・・よつ葉乳業の有塩バター
●砂糖・・・種子島甘蔗分蜜糖(カタログ2000年4月1週号参照)
●塩・・・赤穂の天塩(カタログ2000年4月4週号参照)
●ごま・・・国産。ないときは残念ながら市販品になります。
●青のり・・・徳島産

※餅が木箱などにつかないようにする取り粉には炭酸カルシウムの粉を使っています。

■製造方法
@もち米玄米からその都度精米
A洗米
B蒸す
C杵つき。石臼と桜材の杵を使い、手水をつけ、手返しの杵どりをしています。
D冷蔵庫で5日固める
E裁断
F乾燥(機械乾燥)おへぎに関しては自然乾燥(陰干し)です。
G煎る
H味付け

●しょうゆ味・・・丸中醤油、種子島甘蔗分蜜糖で味付け
●バター味・・・よつ葉有塩バター、赤穂の天塩で味付け
●塩味・・・赤穂の天塩、ごま、青のりを杵つきのときに入れています。熱いお茶の中に入れても香ばしく食べられます。
●さとう味・・・種子島甘蔗分蜜糖、赤穂の天塩を杵つきのときに入れています。
●素焼・・・もち米生地のみ
●ひなあられ・・・種子島甘蔗分蜜糖、赤穂の天塩を杵つきのときに入れています。
●おへぎ・・・種子島甘蔗分蜜糖、赤穂の天塩、青のり、ごまを杵つきのときに入れています。

※地方によっては「生おかき」と呼ぶ、今ではほとんど作られていない珍しいもの。オーブンなどで焼きたてを食べると絶品です。温度の低い油で揚げてもおいしいです。


市販のおかきの問題点
 国内の大半のおかき製造メーカーは新潟県にあります。新潟港へ輸入されるタイや中国からの安価なもち米粉を原料にしています。粉にされていますので酸化が問題ですし、もち米以外の混入などの偽装、栽培時の農薬やポストハーベスト農薬も心配です。
 もち米ではなく、ごはんに炊くうるち米が原料になることも一般的です。うるち米はもち米より安価だからです。うるち米といっても、カドミウム汚染米や事故米が使われているという噂が以前からありました。安価な外米もよく使われますが、言うまでもなくポストハーベスト農薬が問題です。うるち米から餅を作るには増粘剤のCMC(カルボキンメチルセルロース)が使われています。
 油でソフトに揚げてあるおかきには、粘り気を与える目的や増量剤としてトウモロコシ由来のコーンスターチが使われています。コーンスターチには遺伝子組み換えの汚染があります。餅製造の工程で取り粉としてジャガイモでんぷんやコーンスターチが使われています。いずれも農薬の使用や遺伝子組み換えが問題です。
 味付けに使われている合成醤油、みりん風調味料、マーガリン(トランス脂肪酸)、塩、砂糖なども良質なものが使われるわけがありません。また、艶出しや湿り止めの薬品、石油系合成着色料、化学調味料(脳障害)などの食品添加物の使用も一般的です。



―文責 西川栄郎(オルター代表)―


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