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国産無農薬菜種、 圧搾一番搾りの菜種油
カタログ2011年10月4週号
トランス脂肪酸、ポストハーベスト農薬、遺伝子組換え、などの心配がない天ぷら油。


◆昔ながらの圧搾一番搾り
 島根県出雲市にある(有)影山製油所の影山陽美代表は国産無農薬菜種から、化学薬品を一切使わず、昔ながらの圧搾一番搾りで菜種油を作っています。トランス脂肪酸、ポストハーベスト農薬、遺伝子組換え、などの心配がない安全な菜種油です。
 市販の菜種油では、胸やけがしたり、アレルギーが増悪することがありますが、影山さんの油ではそのようなことはありません。

◆天ぷら用にお勧め
 影山さんの菜種油は、天ぷら用にお勧めの油です。天ぷら油としては、興農ファームの豚脂(ラード)、国産の椿油やオリーブ油の方がより向いていますが、椿油やオリーブ油はあまりにも高価です。大手メーカーの菜種油はこしの弱い油になっています。それに比べると、影山さんの菜種油は適度な加熱条件のため、数倍こしの強い油です。水のみで脱ガムしているため天然のクロロフィル色素や香りが残っています。天ぷらをするため、加熱すると、最初はこの臭いが気になることがありますが、揚げ物にはその臭いは残りません。消泡剤を使っていないため、始めは泡立つけれど、使用するにつれて逆に泡立ちが少なくなり、大手メーカーの油とは反対の現象が見られます。

◆天ぷら廃油のでない油 
 影山さんの菜種油は廃油として捨てなくてもよい油です。なぜならお湯だけの精製のため、天然のビタミンE(トコフェロール)が豊富に含まれていて、酸化を防いでくれるからです。
 天ぷらのコツは上部が少し狭い形をした鉄製の天ぷら鍋で、天ぷらがやっと浸かる程度の量を入れ、油が減る度に注ぎ足して揚げていきます。
 影山さんの油は湯気が出るほど焦がしてしまわない限り、10回以上も天ぷら油として使えますが、酸化のことを考えれば、使い終わったら、油こし器でろ過をして密封して冷暗所に保管しておき、炒め物などに使い切ってしまいます。市販の油は1〜2回(せいぜい3〜4回)使ったら廃油になってしまいます。なぜならたとえ酸化防止剤を添加してあっても、過度の精製のため加熱に弱く、すぐ酸化してしまうからです。コロッケ屋や外食産業の油は、酸化したまま使用し続けているので大変心配です。

◆国産菜種を守り続けて
 昔は日本のどこでも菜の花が咲き乱れる風景が見られました。そして、菜種油は、食用はもとより灯火の原料油として日本人に親しまれてきました。しかし、近年、米の早期栽培などで年々その栽培面積が激減し、2001年には政府の栽培補助金も廃止され、いよいよ絶滅の危機を迎えました。
 そのなかで、影山さんは国産菜種にこだわり続けています。「国産」「原料の安定供給」を考えれば、菜種は日本人が比較的安価に購入できるとても貴重な油糧なのです。
 影山製油所では、かつては国産菜種を全農ルートで、青森県産などとして購入していました。しかし、2001年からはトレーサビリティーを重視して、表作・裏作とも無農薬栽培し有機農業に取り組む農家グループと、農協を通さないで直接取引するようにしています。新聞などで騒がれたエルシン酸(実際には問題とはならず、生で5%程度、湯洗い後の製品にはほとんど残っていない)の含有量の少ない菜種品種「キザキノナタネ」や「ナナシキブ」の種子を渡して、契約栽培を行っています。2010年からは無エルシン酸の品種「キラリボシ」の製品化にも取り組んでいます。

 影山製油とオルターとは、影山陽美代表のお母さんサダ子さんからのお付き合いです。よつ葉牛乳の共同購入を始めた当初の仲間の団体からの紹介でした。
 影山製油所は30年あまり前に工場が出火して、その再建にも、それらの仲間の団体とともに協力したこともありました。


影山製油所の国産無農薬圧搾一番搾り菜種油
■原料産地
北海道上川郡 : 十勝清水農協菜種生産組合
富山県下新川郡 : みな穂農協
長野県山内町 : 志賀高原
滋賀県高島郡 : 新旭町農協
島根県西伯郡 : 谷農園
岡山県岡山市 : 岡山県立興陽高校
広島県庄原市 : 五領自治区
島根県太田市 : (有)生越農園
島根県簸川郡 : 求院営農組合、神延谷営農組合
島根県雲南市 : 日登の郷
島根県出雲市 : 旭ファーム
島根県益田市 : 安田農地ネットワーク

■ゴマ油 製造方法
アフリカ産のゴマを圧搾一番搾りしたものです。搾った後放置し、2回ろ過したものです。酸化に一番強い油です。

■菜種油 製造方法
炒り:今なお薪を燃料としている鉄釜で炒ります。この妙り加減が結構難しいのです。薪を使っているため、重油バーナーのように余分の加熱をすることがあり

圧搾絞り:炒った菜種をネジ式の圧搾機で菜種油に搾ります。

湯洗い:搾った油にはガムなどの共雑物がありますので、これを水で1回、お湯で1回洗って脱ガムします。このときお湯に使う水は活性炭処理しています。そのあと水分をとばし、ろ紙でろ過をします。

充填:これだけの簡単な製造工程で、一切の添加物はありません。あとはビン詰めだけです。

■紅花油 製造方法
アメリカ、カルフォルニア産の紅花を圧搾一番搾りしています。市販品はn−ヘキサン抽出なので心配です。一時誤って紅花油のリノール酸(あまり取りすぎてはいけない)が体によいというキャンペーンを自然食業界で行われていたことがありました。
紅花油はサラダ用で酸化のことを考えると、天ぷら用には不向きです。サラダ用に使うなら亜麻仁油(「食べもの百科」p221)をお勧めします。



―文責 西川栄郎(オルター代表)―


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