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会員からの問い合わせ
オルター通信1233号 記事
Q.原料の産地
GOO3   T.Uさん
 
 原料の産地を問い合わせると、「放射能に関しては測定しているので安心してください」と言われますが、検査はしているといっても、0ではないので心配です。当方、小さい子供がおりますので、できれば放射能は0が望ましいと思ってますので、加工品もすべて原料の産地を見て購入したいです。原料の産地をすべてのせてはいただけませんでしょうか?そうすれば、問い合わせる必要もないので、助かります。製品も多いし、加工品も産地を明記するとなると、大変なご苦労かとは思いますが、よろしくお願いいたします。
 あと、測定されていない地域の肉や卵は大丈夫でしょうか?餌が汚染されていると肉や卵も汚染されるかと思いますが、餌の産地の確認、更に産地が汚染地域の場合は餌の測定はされていますでしょうか?よろしくお願いいたします。

A .(代表)
 このご質問に関しては、オルター通信No.1230の「2才以下の乳幼児について防衛ラインは?」のQ&Aで基本的な説明はしていると思いますので、まずはそれをご参照下さい。
 放射能0が望ましいと私も思いますが、残念ながら世界中放射能0というのはまずありません。何回もご説明しているように、チェルノブイリの原発事故や過去の核実験によるもので、私達人類がそれらをstopできなかったからです。福島の原発事故による汚染の上積み分を警戒するのが現実的な対応です。
 過去のあやまちの反省をせず、政府はまたしても大飯原発の再稼動を進めています。電気が不足しているというウソのキャンペーンにのせられて。福島第一原発の事故もいまだ終息していません。
 いまだ放射能をたれ流し続け、4号炉に至っては、使用ずみ核燃料プールがいつ崩壊して、地球的規模の大惨事が起こらないとも限らない状態が続いています。
 カタログの各コマに、加工品にわたって全て産地を明記してほしいというご希望ですが、各コマにはスペースが限られており、フォーマットを改訂するとなればかなりの費用や時間がかかり、現実的な提案とは思えません。
 オルターとしては、全ての原料について、事故前のものかどうか、産地などを把握してきています。畑への肥料や、畜産のエサも、もちろん把握しています。放射能のためだけではなく、これまでポストハーベスト農薬やキャリーオーバーの添加物も見のがさずに活動してきたからこそ、それだけのことができているのです。
 現在は、昨年の秋に収穫した、いわゆる新穀へ原料が切替わる時期です。オルターを挙げて生産者とともに、汚染がまぎれ込まないようパトロールを強化している最中です。
 あれもしてほしい、これもしてほしいというお気持ちはわかりますが、例えれば最前線で戦っている兵士にいちいち細かい戦況の報告を、後方で将軍が求めているような不適切な風景になっているかもしれないと思っていただけないでしょうか。
 オルターほど1Bq/Kg以下を死守して頑張っている団体の中で、まだ何を求めていらっしゃるのでしょうか。
 これまでのオルター通信の発信情報をよくお読みいただいたら、自ら何をすればよいかがきっと見えているはずだと思います。
 もちろん、オルターのできる努力は続けています。少しでも詳しい情報提供を行うために、カタログ各コマにNDマークを5月末〜6月初旬頃には表記する計画を進めています。1Bq/Kg以下がすでに検査で確認できているという表示です。
 また、生産者の皆様に、放射能対策ととりくんでいる近況や苦労話もオルター通信へ投稿をお願いするよう呼びかけているところです。
 オルターや生産者の奮闘状況のご報告は、このような形で少しずつできるところからお伝えしていこうと思います。
 これまでのところ、オルターが事故直後に設定した汚染可能区域がほとんど適切であったことが裏づけられています。北海道の陸上部について調べた全検体でNDが確認されています。海の汚染も想定通りです。
 もっとオルターの取りくみに自信を持っていただいてもよいのではないかと思います。オルターが最後のとりでという期待に反さないよう、これからも取組みを続けてまいります。


Q.4月3週号24ページがんばれ母さんの表現について
E004   H.Sさん (福島県福島市在住の会員) 
 
 給食は献立の充実しているところもあれば、変な献立の学校もあり、話題につきない現状でしょう。しかし、「学校給食をたべさせたくないし・・・放射能が・・・」とか「本当にバランスいいの?」など「給食は悪者」と決め付けた印象を受けます。1ベクレルにこだわるオルターの食材でないと給食を食べられないとしたら、そのこだわりはかえってストレスを生み、周囲との人間関係に壁を作ることにつながるような気がします。また、福島で暮らす者は、毎号、ストレスを感じながら読んでいると思います。若い人たちは内部被ばくをしないように食材に気をつけて親子寄り添って暮らしています。
 関東・東北などの地域が汚染されてしまったことも「危ない地域」と話題にするだけでそこで暮らす方たちを応援するメッセージはありません。
 福島市・郡山市など福島県の中心地が移動することは大変な事態だから、この位の低線量ならばなんとかエ夫すれば乗り越えられるかも、と希望を持ち暮らしているのです。その気持ちをわかってくれているのならば、厳しい見方とともに応援の言葉も出てくるはず。残念ですが関西の人からの東北の人への応援メッセージは少ないんだなと感じています。私の勤務先の病院では独自に空間線量を測定、コープふくしまでは陰膳方式で食事からの被曝量を測るなど取り組んでいます。父親を支えるために避難しない家庭がほとんどですが、皆食べ物には気をつけています。家族一緒ならストレスがたまらない分子どもは落ち着いて暮せるというメリットがあります。
 被曝の心配はないが避難して不安に過ごすこととどちらを選ぶか。危険を追求することは良いことですが反面、福島で暮らす人へのストレスを与えることにもなるのです。そこを察した言葉かけをしてください。「こういう危険があるんだよ、必要ならばいつでも応援するからね!」と気休めでも言って欲しいです。いつも安全な野菜を料金を負担して送ってくださり感謝しています。

A .<学校給食の改善は必要>
 (代表)
 日本の学校給食の現状について、オルターとして大きな危惧を持っています。
 ポストハーベスト農薬のある輸入穀物を原料とする加工食品、農薬汚染のある中国野菜などがあふれています。とても、未来のある子ども達のたべものにふさわしいものとは思っていません。その原因は、行政の怠慢、無知というだけでなく、業者の利権の巣になっているということもあります。
 これを改善しようと多くの父兄、教師、調理士、栄養士たちがこれまでに立上がり、今も努力を続けています。
 福島原発事故以降、千葉県や京都府のオルター会員より学校給食を食べて子どもが鼻血を出している、それまで鼻血を出さなかった子で、夏休みになると止まる、放射能の急性症状かもしれないという報告です。
 オルターは学校給食を悪者と決めつけているとおっしゃっておられますが、学校給食を善とする現状は全くないとオルターは捉えています。子ども達によくない現状は、いくら困難があったとしても改善していくのが人の道だと思います。
 真実を知ること、改善していくことをストレスだと考える必要はありません。世の中をよくしていくのに何もしかめっつらをしている必要はなく、楽しく笑いながら変えていけばよいのです。
 ストレスを感じるか、改善しないといけないことがいっぱいありがんばろうと思うか、同じ課題でも心の持ちようがあると思います。
 すでに幼稚園や保育所を動かして、オルターの食べものの導入に成功した会員もいれば、地産地消の少しでも安全な素材を使ってもらえるように働きかけた会員もいます。
 アレルギーを理由に弁当に切替えている会員もいます。今回ご指摘の「がんばれお母さん」コーナーは、そんな弁当派のお母さんを応援する企画です。
 論点は、学校給食の現場を是とするか否とするかですが、現状をみれば、少なくとも学校給食の現状をかばわなければならない理由はありません。その改善に向けてひとりひとりができることに取組むことではないでしょうか。

<原発と人類は共存できません>
 福島で暮らしている人々が、大へん困難な状況におられることはお察しします。
 この状況を作ったのは、ひとことでいうと人類が共存できない原発を、積極的にせよ、消極的にせよ私たちが認めてきてしまったからです。原発は欲得づくめ、利権で作られたもので、私達人類が生活に必要だから作ったものではありません。
 チェルノブイリ原発事故の際、旧ソ連は年間3ミリシーベルトを避難区域として、貧しい国でありながら、自国民の強制移住に力を注ぎました。それに比べると日本政府の判断の悪さ、ことなかれ主義は許しがたいものがあります。

<希望を持ち続けましょう>
 避難した方がよい土地から離れることのできない様々な事情があることはわかります。
 しかし、真実は何であり、ひとりひとりがどう行動するのがよいかを考えることは大切です。
 あまりに現状が厳しいとき、人は思考を停止してしまいがちです。そして、自分を被害者だと考え、積極的な行動がとれなくなります。
 しかし、ひとはどんな状況にあっても希望を持つことができ、また希望に向かって歩み始めると、どんな状況にあっても幸福感、使命感、達成感が得られるものです。
 そのコツは、人のいうこと、やることにいちいち気にせず、真実を見つめ、自分が進むべき道をしっかり見透す力をもつことだと思います。

<地域による温度差はあります>
 そのためには、真実を把握しなければなりません。解決すべき課題についての自分の信じる方針をみつけなければなりません。
 ホットスポットだらけの福島周辺、なんとか放射能から逃れたいと思う関東、事故をまだ人ごとのように思っている関西。温度差があるのは事実です。危険だと思うのも、それを聞いて耐えられないストレスを感じるのも事実です。私達はそういう現実から出発して、お互いの立場を理解しあい、気づかいし、助け合っていかなければならないのです。
 人々が「危ない地域」と話題にすることを止めることはできません。しかし「真実はどこにあるか」を追求すること、「こういう応援がほしい」という提案をすることは可能です。
 福島からすでに大勢の人が関西に避難されています。それぞれ、応援されている状況があります。もちろん避難すればよいという単純な問題ではないことは前提です。

<オルターは自立しようとする全ての人を応援します>
 あまりにも大きな被害を受けられた福島や東北の人々が、我に返るにはまだ時間が必要なのだと思います。食の安全や、放射能の危険性を知らされても、ただ途方にくれるだけだと思います。
 しかし必要なことはいかなる場合も精神的に「自立」するしか道はみつかりません。こういう具体的なことで応援してほしいという道を探すことができれば、まずは解決への第一歩となります。
 オルターはこれからも危険なものは危険だと言い続けます。ただし、例えばストレスを与えないよう、こういう風に表現すればという代案があればいつでもご教示下さい。
 One for all. all for oneという騎士道の有名な言葉があります。オルターは自立しようとする全ての人に寄り添っていける団体であり続けたいと思っています。ともに困難な時代を生きていきましょう。応援しています。


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