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EPA、テフロン原料を調査へ 
通信879号資料記事
EPA、テフロン原料を調査へ (※EPA…米環境保護庁)
別処珠樹さん配信『 世界の環境ホットニュース[GEN] 』468号
05年01月15日より記事転載

 [GEN395](昨年7月8日)で、米環境保護庁(USEPA)が、テフロンの原料であるPFOA(パーフルオロオクタン酸)の有害性について調査を始めるというニュースをお伝えしました。EPAの予備研究によるとPFOAにはラットにがんを引き起こす可能性があります。しかし人にも作用があるかどうかは今のところはっきりしていません。首都ワシントンの環境団体「環境ワーキンググループ」はPFOAの発がんリスクは見くびられて来た、と語っています。
 また同じ予備研究によると、ラットの肝臓に作用してコレステロールと中性脂肪濃度を押し上げる作用があるようです。テフロンの製造メーカー、デュポン社はこの事実を認めているものの依然として、この程度なら健康に問題はないと主張してきました。しかし去る1月11日、PFOAの血中濃度が高い社員は、悪玉コレステロール(LDL)の値が10%程度高くなっていたとデュポンは発表しました。
 これを受け(あるいは事前の通告を受けて)EPAはいよいよ専門委員会でPFOAの調査を開始すると発表しました。調査にはEPAや大学・州などの研究者が参加する他、PFOAの製造に携わったデュポン社と3M(スリーエム)社のデータが使われます(3MはPFOAの製造を中止しています)。
なお、PFOAそのものはテフロンなどフッ素樹脂には含まれません。しかしフッ素樹脂が分解する時にさまざまな有害物質の出ることが分かっています。そうして発生する有機フッ素化合物の多くが、最終的にPFOAやその塩などになって安定することも分かっています。
低温でも、分解物(主に微粒子)によってポリマー・ヒューム熱という風邪に似た症状が出ることがあります。室内に小鳥を飼っている場合は簡単に死んでしまうことが珍しくありません。また、現在では地球上のほとんどの地域で人の血液中にPFOAが含まれていることが確かめられています。
以前、読者からつぎのようなメールをいただいたことがあるので、紹介しておきたいと思います。
夕飯を作ろうと思い、フッ素加工のしてあるフライパンを火にかけた所、子どもが呼ぶもので、とっさにフライパンから離れてしまいました。フライパンは油もまだ引かず中は空っぽです。(そして、そのものは昨日購入したばかりの新品です。ホームセンターで500円ほどで購入した安物です。)…そして、フライパンの方からいやな臭いが致しまして、フライパンの火を消しました。部屋中が煙のようなモノでくすんでいます。窓を開け換気扇をずっと回していましたが、臭いが致しておりましてなかなか消えません。今回私がしてしまったミスは最悪のパターンのように思うのですが、まず私はかなりその毒ガスを吸引してしまいました。また幼児がいるのですが、子どもも隣の続きの部屋にて吸引しています。
このような状況で小鳥が死んだという例がアメリカでは数多く報告されています。
詳しくは私が書いた次のものをお読みください。

▼環境と学びのひろば
http://www.kcn.ne.jp/~gauss/env/pan.html
▼ロイター、1月14日
http://www.planetark.com./avantgo/dailynewsstory.cfm?newsid=29003



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