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ウィンドファミリ−農場のたまご、マヨネーズで応援 松田のマヨネーズ
カタログ“2004年5月3週”
ウィンドファミリ−農場のたまご、マヨネーズで応援 松田のマヨネーズ
 ある生協の理不尽な鳥インフルエンザ対策に従わなかったとして、たまごの取引を一方的に拒否され、たまごを余らせて困っているウィンドファミリー農場をオルターとして応援したいということは、前号でご紹介した通りです。オルターへのたまごの引取りが始まるのは約1ヶ月先ですが、それまでの間に余るたまごは、緊急避難としてマヨネーズに加工しています。このマヨネーズもぜひ応援したいと思います。

ウィンドファミリー農場
農家を守るのが仕事
 今回、ウィンドファミリー農場のたまごを応援するためにマヨネーズに加工していただけるのは、最近新聞や雑誌でよく取上げられている、鰍ネなくさの郷、松田マヨネーズです。松田マヨネーズの代表、松田優正さんは最近急速に販売量が伸び、これ以上新規の取引先はあまり増やしたくないと考えておられます。作りすぎると、品質を守れなくなる心配があるとお考えだからです。それなのに、ウィンドファミリー農場を応援していただけ、オルターとも新しく提携を開始していただけるのは、そもそも、松田さんがかつてマヨネーズ作りを始めるきっかけが、以前の自然食品店を経営していた時代に、全量引き取りをしていた生産者のたまごが余り、その処理のための苦肉の策だったことから、他人事とは思えないとのことからです。良心的な農家を守るのが仕事だとおっしゃっています。
 松田優正さんは、もともと、ほぼ自給自足生活をしていた農家の生まれで、子供の頃よく農作業を手伝っておられたそうです。今から約30年前に、当時としてはまだ珍しかった、ある自然食の卸問屋に就職なさいました。そのうち、独立して自然食品店を経営するようになり、やがて、栃木県の高橋養鶏のたまごを直接扱うようになりました。全量引き取りの契約をしていたため、夏場など時期によってはたまごが余ってくるため、マヨネーズ製造を思いついたのがそもそものきっかけだったということです。
 
松田優正さん
最先端のマヨネーズ作り
今から約20年前の頃のお話です。もちろん、最初からマヨネーズ作りがうまくいったわけではなく、工夫の連続だったそうです。何ヶ月もうまくできないときもありましたが、ひとつひとつ解決なさってきたのです。そういうチャレンジがワクワクすると、楽しんでこられたました。大手メーカーのマヨネーズを始め、通常のマヨネーズ製造はバッチ式といって容器の中にたまごや油、酢などの原料を入れて撹拌して作るのですが、松田さんは、おそらく世界でも他に例のない連続式の乳化システムを開発して、高品質のマヨネーズ作りに成功なさっています。自分でも納得できる製品に仕上げられるようになったのは、数年前のことだとおっしゃっています。もちろん、原材料の安全性にこだわり、たまごはポストハーベスト農薬や遺伝子組換えの心配のないエサを与えた鶏のもの、菜種油は非遺伝子組換え菜種の圧搾搾りのものなどを使っておられます。 マヨネーズの製造場所を東京都内から現在の埼玉県神泉村の山合いに移し、本格的なマヨネーズ工場として出発したのは10年前のことで、この地を選んだ主な理由は、菜種油の購入先の米沢製油がこの近くにあり、特注の菜種油をドラム缶を往復させて運ぶのに便利だということからでした。松田さんは、良いたまご、良い油など良いものを作る人が増えていくことは良いことだと考えておられます。こういう気持ちを分かってくれる人に、マヨネーズを食べてもらいたいとおっしゃっています。
*ななくさの郷活動
今 松田さんはマヨネーズ製造の傍ら、今でも何十種類もの野菜作りに取組み、自給自足の生活を楽しんでおられます。マヨネーズ工場の横に土蔵を移築したオーガニックレストランを開店し、自家製の小麦を原料に、石焼釜で焼いたパンや、自家製の野菜を食べさせてくれます。レストランのスタッフも週3日休んで、畑作業をしています。このレストランでは定期的に絵画の作品展やミニコンサートも開かれています。こんな素敵な場所なので、ではちょっとした観光スポットになっているのです。
 
工場風景
オーガニックレストラン風景
砂糖を使わないマヨネーズ
 少し前、この松田のマヨネーズに対して農水省がマヨネーズと呼んではいけないと圧力をかけてきました。その理由は、原料に砂糖ではなく蜂蜜を使っているからだというのです。松田さんは、身体に悪い砂糖は使いたくないので蜂蜜にしただけなのですが。JAS規格の見直し作業の中で、農水省は業界の主導でマヨネーズのスタンダードを決めようとしています。大手メーカーで構成している業界団体が、マヨネーズには砂糖以外は使ってはいけないと規格化したことから、蜂蜜を使ったものはマヨネーズとは呼んではいけないというのです。では蜂蜜を使ったものはなんと呼べばいいのでしょうか。この話は、オルターの生産者、日東醸造に対して「小麦だけを使って大豆を使っていない白醤油は、醤油と呼べない」と農水省から圧力をかけてきた時期と一致しており、この松田マヨネーズと日東醸造の話はマスコミにも同時に取上げられ、オルター通信でもご紹介しました。これに対し、松田マヨネーズの愛好家が「松田のマヨネーズはマヨネーズだ!会」を発足し、署名活動などを行い、農水省に申し入れを行っています。最近、農水省から内々に「蜂蜜を使ってもマヨネーズと認める方向で調整している」との連絡が入ったそうです。もちろん、オルターとしても当然松田のマヨネーズはマヨネーズだと考えています。
 今回は、まずウィンドファミリー農場のたまごを使った松田マヨネーズ辛口と甘口のご紹介をします。この緊急避難用特別バージョンが完売しましたら、継続的に松田マヨネーズの通常バージョンを取扱っていく予定です。松田マヨネーズにはたまごの代わりに、無農薬の大豆を使った「とうにゅうず」もあり、田中奈緒子会員からの取扱い希望も出ています。近々これらのアイテムを詳しくご紹介する予定です。

ウィンドファミリー農場応援、松田マヨネーズ
*原料
・たまご……ウィンドファミリー農場(カタログ2004年5月第2週参照)
      全卵を使用しています。
・菜種油……米沢製油。圧搾一番搾り菜種油。
      オーストラリア産非遺伝子組換え菜種9:国産菜種1の松田マヨネーズ特注品。
・りんご酢…横井醸造、内堀醸造。
      国産りんご果汁原料。
・塩…………海の精。
・蜂蜜………萩原養蜂。北海道産クローバー蜜。
・香辛料……からし菜の種のマスタード。カナダ産。
      白コショウ。マレーシア産。
 松田マヨネーズのマヨネーズやとうにゅうずは、近々改めて詳しくご紹介する予定です。
*製造工程
 詳細は後日の松田マヨネーズの紹介時に。

   −文責 西川栄郎−

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