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たいへんピカピカの無添加いりこ
カタログ“2008年7月1週号”
たいへんピカピカの無添加いりこ
新鮮なので、だしを作るのにはらわたを取る必要がありません。
水に浸けるだけでおいしいだしが作れます。


●探していた良質のいりこが見つかりました

 いりこ・ちりめんを長年お世話になってきた瀬戸内冷蔵さんの廃業に伴い、その代替できるものを探していました。ちりめんは既にかもめ屋さんのご協力で静岡県由比港産が見つかっています。そしてこの度、福岡県鐘崎港産のピカピカの品質のいりこが見つかりました。会員の西村芳子さんご紹介の海産物卸パンタレの杉本正則さんからのご紹介です。


●近い前浜が漁場、鮮度抜群

 福岡県の鐘崎港は、玄界灘に面した県下随一の水揚げの多い漁港です。天然ふぐが有名です。この鐘崎港の福海丸の権田能教さんは、たいへん良質ないりこを製造されています。漁師歴30年です。
 権田さんのいりこの品質が良い理由は幾つかあります。その第一は、漁場が近くて鮮度が良い事です。近いところでは船で10〜30分、遠いところでも僅か1時間の距離が前浜の漁場です。一刻の鮮度を争うイワシの加工にとって、この距離はたいへん有利です。通常は水揚港から処理設備のある工場まで陸上輸送する事が珍しくないのに比べると、陸上げ即加工というのはたいへん恵まれています。
 このため、漁獲から加工処理の終了まで早ければ1時間程度、漁獲が多い時でも僅か2時間程度という短時間です。したがって、たいへん鮮度の良い仕上がりとなっています。


●イワシを傷めない「すくい網漁」

 その第二は、イワシ漁の方法が「すくい網漁」というたいへんイワシにやさしい漁法で、イワシを傷めずに丁寧にすくい上げて漁獲する事です。朝3時に出港し、夜明け直前に海面上に集魚灯を一瞬明るくして、集まったイワシの魚群を網ですくい上げるという方法です。1回にすくう量も400〜500kgと他の漁法に比べて少なく、その分イワシの損傷や鮮度落ちが少なくてすみます。
 一般の漁法は巻き網や棒受け網が主流で、大量に漁獲する方法なので、どうしてもイワシが傷んでしまいます。


●ピカピカの仕上がり

 第三は、イワシを茹で上げる時に真水に塩を加えるのが美しく仕上げるコツです。海水で行なうより仕上がりが美しくなります。そのためピカピカのいりこです。使用する塩については、やがてオルターの指定する塩に替えていただくことが可能なのですが、他の出荷先などとの関係で、当面は公社塩使用を認めています。もちろん加工において塩以外に、酸化防止剤などの薬品は一切使用していません。


●酸化を極力抑えています

 第四は、脂ののっていない時期のものを加工している事です。いりこの加工には脂ののったイワシは向いていません。酸化による変色など傷みの原因となります。イワシは年2回産卵します。漁期は2回あり、夏は7月初旬から8月頃の2〜2.5ヶ月間、冬は11月から1月の3ヶ月間です。


●はらわたを取らなくても簡単に使えます

 第五は、イワシの腸に滞留物がない時間帯のものを獲っています。イワシの習性で明け方はおなかに食べたものが少ないのです。
 酸化していない、おなかの中がきれいということで、このいりこでだしを取るのに、一般のいりこのようにいちいち内臓を取り除く必要がありません。そのまま前夜から水に浸けておくだけでだしが取れ、たいへん使いやすいいりこです。


福海丸の無添加いりこ
●原料
 カタクチイワシ…福岡県鐘崎港の前浜で、福海丸が漁獲した鮮度の良いイワシ。すくい網漁法でイワシを傷つけずに獲っています。
 食塩…並塩(岡山県玉野市ナイカイ社製) ※暫定的に認めています。

●製造工程
@水揚げしたイワシを、海水につけた状態で、ステンレス製のセイロの上に広げる。
Aセイロのまま、真水に並塩を溶かした塩水に、80〜100℃で2〜3分ボイルして煮上げる。
B冷風乾燥機で乾燥。夏場は外気温+10℃、冬場は27〜30℃で17〜24時間。
C段ボール箱に入れて宗像漁協の冷凍庫にて冷凍保管。
D受注後、小分け。


市販のいりこの問題点
 一般には巻き網や棒受け網といった大量に漁獲する方法で原魚を獲っています。そのためどうしても魚体の損傷がおきてしまいます。加工工程も大型機械で行なっており、丁寧な扱いは困難です。
 大型設備を導入すると、脂ののりなど魚の品質に目を配るような余裕もなく、どんどん獲ってどんどん加工するやり方とならざるを得ません。そのため、酸化を防ぐためにビタミンEなどの酸化防止剤の使用が不可欠になります。なかには薬品で脂抜きを行なっているケースもあるとのことです。その溶剤の詳細は不明です。
 昔は青白く光らせるために蛍光剤が使われたことがあります。今でも漂白剤を使用しているものもあります。漂白剤の使用は目が白くなっていることで分かります。


―文責 西川栄郎(オルター代表)―


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