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おやつにも絶品、 備蓄用大豆チップス
カタログ2014年5月1週号
備蓄用に常備しましょう。
◆オルターが備蓄用として開発
 愛知県にある自然食卸の(株)黒怒、眞田 也守志社長は、同じく愛知県の岡田屋製菓(株)、岡田 伸広社長に委託加工して、オルターが備蓄用に開発を要請した画期的な新製品、備蓄用「大豆チップス」を完成させました。
 原料は全てオルター仕様です。保存性を高めるため、油で揚げず温風乾燥しています。大豆チップスは栄養的に優れ、災害時に調理を必要とせず、そのまま食べることができます。備蓄用だからといって、まずいものではなく、スナック菓子としてもたいへんおいしいものとなっています。

◆非常時においしく食べられるもの
 オルターが2013年にオルター仕様の防災グッズとして「備蓄セット」の開発を検討したとき、その条件として(1)調理せずにそのまま食べられるもの、(2)安全で、栄養価が高く、かつおいしいもの、(3)常温で最低半年間は保存できるもの、を満たすものはないかと考えました。元、自然食のお菓子の開発をしていた(株)黒怒の岩月 章全顧問が、エヌ・ディー・シー 市川 賢治社長の開発した大豆ミートスライスタイプ(オルターカタログ2011年1月4週号 参照)がこの条件に合致するのではないかと考えました。

◆栄養、機能性に富んだ丸ごと大豆
 大豆は蛋白質40%、糖質18%、食物繊維18%と高蛋白低炭水化物で、低カロリー、低GI食品(血中血糖値を急激に上昇させない)、グルテンフリー、食物繊維が豊富、女性ホルモンに似たイソフラボンも含有し機能性も高いものです。
 大豆ミートは国産大豆を圧搾加工だけで脱脂したものです。大豆100%を他に一切加えずにほぼ丸ごと加工したものなので、災害時の栄養補給の強い味方になると考えました。

◆せんべい屋の職人芸で完成
 最初はこの大豆ミートをお湯で戻し、味付けすることを検討しましたが、お湯に戻すことで保存性が悪くなり、製品化の目途は立ちませんでした。この問題は岡田屋製菓(株)、岡田 伸広社長が解決しました。味付けはタレにして大豆ミートにからめて乾燥させるという技術でうまくできました。
 岡田屋製菓(株)はお菓子業界で、特殊なもの、難しいものを扱えると評判の会社です。岡田 伸広社長はひらめきの人で、これまでにも開発上のいろんな無理難題に応えてきた経験がありました。

◆苦労に磨かれた技術力
 岡田屋製菓(株)は1928年、岡田伸広社長の祖父、岡田 沢市初代が創業しました。愛知県西尾市の前海三河湾で獲れたアカシアエビをえびせんに加工していました。伸広社長の父、岡田 勇二代目はたいへん技術力に優れ、1971年に自然食品野菜せんべい、海藻せんべいを開発し、のちに今では自然食業界で定番になった無添加「小魚せんべい」の開発者です。魚臭くない小魚せんべいの開発に日本で初めて成功しました。二代目はえびせんで第20回全国菓子大博覧会大臣賞(1984年)、イカせんべいで第21回全国菓子大博覧会技術優秀賞(1985年)を受賞しています。このように数々の功績を上げた二代目ですが、社長歴わずか17年の42才で他界されました。三代目伸広社長がまだ中学1年生のときです。母親が2年間家業を守ったあと、中学卒業とともに三代目となりました。一番苦しかったのは 21才の頃、相談できるはずの父がいないことでした。
 伸広さんは幸いにも、父からスパルタ教育で菓子業を幼稚園5才からたたき込まれていました。父が亡くなってからは、まさに独学でここまでやってきました。父の代から勤める年上の職人たちに命令ではなく自発的に仕事をしてもらえるよう特に苦労してきました。
 三代目も 二代目同様たいへん研究熱心で、野菜せんべい、海鮮せんべいなど次々と新製品を開発してきました。お菓子業界では初めてアレルギー対応に取組み、MSFシリーズを世に出しました。ご本人自身、子どもの頃からたまごアレルギーで悩み、自分の子どもたちには同じ思いをさせたくないというのがアレルギーへの取組みの動機でした。コンタミネーションや移染など難しい問題を解決し、無添加のアレルギー対応製品を開発しました。三代目も1993年にえびせんで農林水産大臣賞を受賞しています。
 今回の「大豆チップス」については、タレに大豆ミートスライスを漬け込む工程に手間がかかります。また、通常ラインのせんべいと比べてたいへん小ロットで製造していただいています。この生産体制が維持できるよう、会員の皆様の応援をお願いします。


黒怒/岡田屋製菓のまるごと大豆チップス
■原料
●大豆ミートスライス 
エヌ・ディー・シーの大豆ミート(大豆は鳥取県産もしくは九州産を(株)かるなぁがエヌ・ディー・シーへ委託製造) オルターカタログ2011年1月4週号 参照
●醤油 
かめびし 薄口醤油 「あなたのいのちを守る安全な食べもの百科」p.153参照
●みりん 
角谷文治郎商店 三河みりん 「あなたのいのちを守る安全な食べもの百科」p.159参照
●てんさい糖 
山口製糖
●えび粉 
オルターオリジナルえび粉 パプアニューギニア海産(「あなたのいのちを守る安全な食べもの百科」p.96参照)の天然えびを
暮らしを考える会(オルターカタログ2011年10月1週号 参照)で加工

■製造工程
大豆ミートスライスにタレをからめて味付けし、温風乾燥(70℃20分)

■賞味期限
当初、6ヶ月としていますが、長期保存用のアルミ袋に、エージレス、乾燥剤を入れていますので1年以上になる予定です。
備蓄用ですが、子供のおやつとして食べ、定期的に新しい在庫に入れ替えてお使いください。



―文責 西川榮郎(NPO法人  安全な食べものネットワーク  オルター代表)―



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