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市販のサンドイッチとトランス型脂肪酸 第三回(最終回)
オルター通信945号記事
市販のサンドイッチとトランス型脂肪酸
オルター顧問(経営担当)鹿毛俊孝


 ドナルド・ラディン、クララ・フェリックス著『医師も知らない亜麻仁油パワー』(訳者―今村光一、中央アート出版社、原題:OMEGA 3 OILS)から引用します。

 オメガ−3不足という“犯罪”の犯人として、とくに問題にすべきが油脂の製造方法の変化である。
 かつては食用油は手絞り的な圧搾法で絞られていたが、現在では同じやり方で造られているのはコールドプレス(低温圧搾法)と銘打ったものだけで、ほとんどの食用油は化学的な溶剤で原料の中の脂肪を溶かし出し、その後で溶剤だけを取り除くといった方法で造られる上に、さらに水素添加という作業がされている。水素添加とは不飽和脂肪酸の不飽和になっている箇所に水素を添加して“飽和”させるために、食用油の中に水素ガスと化学的な触媒を高圧下で強引に注入するという乱暴なやり方でやられるものである。これは不飽和の箇所全部に水素を添加せず一部にすることが多いので、部分的水素添加という。こうすると食用油は酸化しにくくなって商品としての寿命が延びるという理由で、こんなことがされている。
 しかしこんなやり方がされると、一番先になくなるのがもっとも敏感な脂肪、超不飽和脂肪酸のオメガ−3である。また、いまのような食用油の製造方法の中では“狂った脂肪”と呼ばれる脂肪の異性体が沢山発生する。この“狂った脂肪”は細胞膜の中に侵入して、必須脂肪の働きを妨害する。つまりわれわれの体には“狂った脂肪酸”が増えた分だけ、余計にオメガ−3やオメガ−6といった正常な必須脂肪酸が必要になる。なお“狂った脂肪”とは、水素の不飽和の箇所での炭素と水素の結び付き方が変わってしまった脂肪のことで、こんなことが水素添加の過程で起きるのだ。
 (同書、31〜32ページ)

本書でいう“狂った脂肪”がトランス型脂肪酸なのです。
生田哲著『心の病は食事で治す』(PHP新書)から引用します。
 
トランス型脂肪酸は脳にとって最悪の脂肪酸である
 植物油ということでリノール酸がもてはやされたように、動物性のバターやラードの代わりに、マーガリンが善玉の固形油脂とされてきた。しかしこれは見当違いだった。バターより安い、日待ちがよい、太らない、という利点を誇ったマーガリンが、じつは、現代の食事のなかで脳に対する本当の悪玉ということが判明したのだから、皮肉というほかない。
 マーガリンは、リノール酸など常温で液体の不飽和脂肪酸に水素を添加して加工し、固形にしたものだ。水素添加によって脂肪の腐敗が遅れるため、商品が長もちする利点がある。
 天然の脂肪酸はシス型だが、これが水素添加したときに、一部分、トランス型に変化する。天然の脂肪酸に水素添加してできた人工の「トランス型脂肪酸」を多く含む食物はこうだ。
 マーガリン、ショートニング、マヨネーズ、ケーキ、クラッカー、ポテトチップス、トルティケチャップ (メキシコ料理の「タコス」などに用いられる小麦粉の丸い薄焼き)、サラダドレッシング (オリーブ油を除く)、フレンチフライ、チキンナゲット、シュークリームなど。
 トランス型のいけない点は、トランス型には酵素がうまく働かないから、本来の脂肪酸の持っている役割が果たせないことにある。脂肪酸の役割とは、効率のよいエネルギー源になること、神経細胞の膜になること、ステロイドホルモンの原料になること、脂溶牲ビタミン (A、D、E) の吸収を助けることである。
 いずれも重要なものばかりであるが、このような機能を持たないトランス型がたくさん混ざれば、脳がうまく機能しないのは明らかだ。
 マーガリン、ショートニング、マヨネーズに使用される油に代表されるトランス型脂肪酸は、脳のはたらきを低下させるから、極力、摂取を控えねばならない。
 それには、食品表示をよく読むこと。「部分的に水素添加」などという記述が見つかれば、その食品には脳に対する本当の悪玉が含まれていることを意味する。
 (同書、210〜212ページ)

トランス型脂肪酸は、自然には存在しない“狂った脂肪”なのです。それを多く含んでいるのが、マーガリンなのです。
「バターよりマーガリンが健康によい・・」はずがありません。
いや、ソフマーガリンに含まれるリノール酸がいいのだ・・?
でも、リノール酸は、オメガ−6系の脂肪酸です。
大切なのはオメガ−6系の脂肪酸とオメガー3系の脂肪酸のバランスであって、オメガ−6系のリノール酸だけが増えると、かえって心筋梗塞になったり、アレルギー体質になったりするのです。リノール酸の過剰摂取も不健康の大きな原因です。

結論:できるだけトランス型脂肪酸を摂らないよう注意しましょう。



          
■オルターではトランス脂肪酸を追放しています。 (代表)  
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